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【あの書店に聞く!!】大人に“ワンランク上の読書タイム”を提供する書店・ブックファースト新宿店

2014/08/28


新宿西口という立地もあり、大学生や社会人といった、大人の男性、女性が足繁く通うのが、ブックファースト新宿店だ。
コミック売り場(Cゾーン)はB1F。本棚がフロアいっぱいにズラリと並んでいる。中央に、話題のコミックを集めた本棚が設置され、時間がない大人でもすぐに読むべきマンガがわかる作りがうれしい。さらには、漫画家さんが選んだマンガを紹介している棚なんてものもあり、マンガ好きの利用者にとってはたまらない空間だ。
今回は、話題のマンガのなかからさらに厳選した、Cゾーンチーフの渋谷孝さんイチオシのマンガをうかがった。目の肥えた大人をうならせるラインナップをご覧ください。

全面にびっしりとマンガ置かれている、話題書のコーナー。ぐるっと回ってチェックしよう。

全面にびっしりとマンガ置かれている、話題書のコーナー。ぐるっと回ってチェックしよう。

ブックファースト新宿店おすすめの5冊!!

『ACCA13区監察課』 オノ・ナツメ

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『ACCA13区監察課』 第2巻
オノ・ナツメ スクウェア・エニックス ¥590+税
(2014年7月25日発売)

『リストランテ・パラディーゾ』『さらい屋五葉』などで知られるオノ・ナツメ先生の最新作。青年誌を中心に活躍してきた漫画家さんなので、少年誌の「月刊ビッグガンガン」(スクウェア・エニックス)でのナツメ先生の新連載に気づいていないファンの方が、まだいるように感じます。話題書のコーナーで展開することで、そういった方々の目に留まれば、と思っています。ナツメ先生がお越しになられた際に、当店の棚に直接描いてくださった直筆のイラストは必見です。

本作の舞台は、13区に分かれた世界にある、巨大統一組織・ACCA。ACCAの監察課副課長であるジーン・オータスを中心に物語が描かれています。2巻では、ジーンがクーデターへの関与を疑われてしまいます。組織の幹部の思惑、味方だと思っている人間がじつは敵(!?)といった、いったいだれを信じればいいのか、先の読めない展開が楽しい作品です。また、意外な展開への伏線が多く、今後の展開に期待です。



『女ふたり原付で東日本縦断して水曜どうでしょう祭に行って来た!』 カワサキカオリ

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『女ふたり原付で東日本縦断して水曜どうでしょう祭に行って来た!』
カワサキカオリ 双葉社 ¥1,000+税
(2014年3月21日発売)

当店では、エッセイ、4コマにも力を入れています。エッセイ、4コマは、出版社に関係なく、幅広い作品を読まれる方が多いので、棚を出版社順ではなく、著者順に並べるなど、工夫をしています。

そんなエッセイコーナーで、話題になっているのが本作。題名のとおり、大人気のTV番組、『水曜どうでしょう』のファンである女性2人が、実際に『水曜どうでしょう』の企画をマネて旅をしてみた、というエッセイマンガです。

『水曜どうでしょう』のファンはもちろんですが、そうでない方にも旅エッセイとして楽しんでいただけます。女性2人が東京から北海道までレンタルした原付(スーパーカブ)で旅をするという、現実的にはけっこう過酷な旅ですが、道中で実際に起こったトラブルがおもしろおかしく描かれていて、思わずクスっと笑ってしまい、どんどん読み進められます。これを読めば『水曜どうでしょう』の見方もまた変わるはず(!?)

実際のルートや走行距離も載っているので、この夏はレンタルバイクの旅に出てみては?



『わたしは真夜中』 糸井のぞ

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『わたしは真夜中』 第1巻
糸井のぞ 幻冬舎 ¥630+税
(2014年7月24日発売)

女性を中心に人気の一冊です。バツイチ31歳女性と19歳男子の恋愛もの。歳の差カップルというと、最近では『きょうは会社休みます。』(藤村真理 集英社)も人気でした。前作とは違って、本作は一度恋愛に失敗し、恋愛なんてもういいや、と思っている女性が、新しい恋に踏み出すという点が、よりリアリティがあり、多くの女性の支持を得ているように感じます。

独り身が楽だと思う一方で恋に惹かれる自分もいる、女性ならだれしも共感できる部分がたくさんあるのではないでしょうか。ただの一時的な感情で行動してしまい、まただれかを傷つけてしまうかもしれないと言う恋愛にまつわる心の葛藤が丁寧に描かれています。恋をしている女性にぜひ読んでいただきたい作品です。

31歳バツイチ女性にときめく19歳男子からの目線で読んでみるのもおもしろいと思います。年上の女性との恋愛に憧れる男性も、いかがでしょうか。



『その女、ジルバ』 有間しのぶ

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『その女、ジルバ』 第2巻
有間しのぶ 小学館 ¥552+税
(2014年7月30日発売)

本作は、『モンキーパトロール』で有名な有間しのぶ先生の最新作。読んでいて元気になるマンガです。30代、40代の女性を中心に人気がありますが、若い世代の人が読んでもまちがいなしのおもしろさです!

彼氏もお金もキャリアもないまま、デパートの倉庫で働く40歳の独身女性・新(あらた)は、ふとしたきっかけで、終戦直後から夜の世界で生きてきたホステスたちが集まる、高齢BARで源氏名・アララとして働くことに。私生活では20代の女性と比較され、コンプレックスを抱いているアララですが、60歳オーバーの女性が集まるBARでは、若者扱いをされます。
40歳で若者扱いされる自分に、初めは戸惑っていたアララも、戦後の激動を生き延びてきた先輩ホステスの話を聞くにつれ、自分自身を変えたい、と前向きな気持ちが生まれます。

どんどん明るく変わっていくアララを見ていると、こちらも元気をもらえます。いくつになっても自分の人生まだまだこれから変えられるんだ、と励ましてもらえる作品です。



『後遺症ラジオ』 中山昌亮

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『後遺症ラジオ』 第2巻
中山昌亮 講談社 ¥600+税
(2014年6月9日発売)

ホラーマンガの定番『不安の種』の中山先生の最新作です。本作は都市伝説を扱った作品で、スプラッターよりも心理描写で恐怖を感じるという、ホラー好きの方に人気があります。ホラーマンガを集めた棚もありますが、ホラー好き以外の方にもぜひ読んでほしいということで、話題書のコーナーに置いたところ、動きがありました。

1話ごとのエピソードが短く、オムニバス形式となっています。どう話が展開されていくのか、1話毎に、自分で考察してみるのもおもしろいと思います。様々な怪奇現象が描かれており、得体の知れない抽象的な現象が絵で具体化されているコマに思わずぞわっとします。その不思議な現象は解決されないまま、次のエピソードに進み、謎が謎なまま話が進んでいくのがさらに不気味さを増します。各エピソードのラストシーンのイラストが、夢に出てきそうなくらい印象的なので、読んだ後も恐怖感が持続すること間違いなしです。



店舗情報:ブックファースト 新宿店

〒160-0023

東京都新宿区西新宿1-7-3 

モード学園コクーンタワー 地下1階・地下2階 

電話 :03-5339-7611(代表)

営業時間 :10:00~23:00

定休日  :不定休

URL:http://www.book1st.net/shinjuku/

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