日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『苺とミルフィーユ』
『苺とミルフィーユ』
小森りんご 小学館 ¥429+税
(2016年10月26日発売)
「ええとねー、たとえば私は普通の女子高生。で、タイプの違うイケメン2人に取りあいされちゃう三角関係って、すごく理想なんだけど~♪」
はい、そんなあなたにはこの『苺とミルフィーユ』。
ぜいたくで理想的なシチュを存分に満たしてくれる、ワクワクものの1冊なのだ。
親の海外赴任をきっかけに、おばあちゃんの住むマンションに越してきた、高校1年の主人公・若月苺(わかつき・いちご)。
その両隣には、同じ学校の先輩がそれぞれ住んでいた。
チャラ男で強引にいい寄ってくる神代千架(かみしろ・ちか)、そして妹思いで優しい遠野樹(とおの・いつき)。
苺は入学当初から遠野先輩に憧れていて、少しでも樹に近づきたい気持ちでいっぱい。
しかし何かというと千架に迫られ、苺は翻弄されてばかり――。
マンガアプリ「マンガワン」で300万ダウンロードを記録したという大ヒット作だが、その人気の秘密は、やはりドキドキ満載の刺激的な展開だろう。
オビにも「まるで乙女ゲー!」とあるが、読後感はたしかに乙女ゲーの1ルートをしっかりプレイし終えた感じと近い。
イケメン2人のそれぞれの設定をオープンにしていくタイミングも絶妙で、バランスよくストーリーが進んでいき、読者を飽きさせない。
さて、最後に苺は2人とどうなるのか、それは読んでのお楽しみ。
描き下ろしの番外編も追加されているので、マンガワンで愛読していた方もぜひどうぞ。
<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」