365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。
1月8日は「平成」最初の日。本日読むべきマンガは……。
『平成生まれ』第1巻
ハトポポコ 芳文社 ¥819+税
1989年1月7日、昭和天皇の崩御を受けて、新しい元号「平成」が発表された。
そして本日1月8日は平成元年初日。元号「平成」がスタートした日である。
現在リアルタイムで進行中なので、はたして平成とはどんな時代かということを把握するのは難しい話だ。
が、きょうご紹介する作品『平成生まれ』を読んでいると、「あー平成ってこんな感じ?」 となんとなく思えてしまう、そんな不思議な魅力を持った4コマ集なのだ。
本を開くと、いきなり扉絵でキャラが「おもしろい四コマつめあわせ本」といってしまうあたり、なんとも人を食った作品集。
登場するのはおもに女子高生。淡々と日常生活を送る彼女らの姿を見ていると、「……だから?」といいたくなるのだが、そのあとで静かな笑いがこみ上げてくる。
全般的に無気力。しかしときどき必要もないのにやけに気力あり。
基本、話のツボがよくわからない。話にオチがあるのかさえ疑問。しかし、だからこそジワる。
この奇妙な味わいに、やみつきになる人も少なくないのではないか。
仲がいいのか悪いのか(たぶん悪い)、佐藤さんと四村(よむら)さんもおもしろいが、個人的には長身原田さんとちびっこい中川さんのコンビが、謎の度合いが高くて興味深い。
いずれにしても他人には理解しがたいハトポポコワールドなので(カバーのソデを参照のこと)、わけがわからなくていいのである。それだけは納得できる。
ということで、本日は平成スタートの日にちなんだ「平成らしい」作品集をご紹介したが、よくよく考えると平成生まれも、早ければもうアラサーである。
時の流れは早いものだと思わざるをえないきょうこの頃だ。
<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」