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『カノジョは嘘を愛しすぎてる』 第22巻 青木琴美【日刊マンガガイド】

2017/05/24


日々発売される膨大なマンガのなかから、 「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『カノジョは嘘を愛しすぎてる』


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『カノジョは嘘を愛しすぎてる』第22巻
青木琴美 小学館 ¥429+税
(2017年4月26日発売)


2013年に実写映画化、2017年春から韓国ドラマ化もされた大人気少女コミックが、ついに完結!

歌が大好きな女子高生・小枝理子(通称:マッシュ)は、幼なじみのユウちゃん(ギター)とソーちゃん(ドラム)とともにバンドを組む。マッシュの高い歌唱力が、音楽プロデューサー・高樹の目にとまり、マッシュたちはCDデビューを果たすが……。

バンド内の戦力格差から生まれる嫉妬や確執など、一見華やかに見える音楽業界にメスを入れた快作だけに、その幕引きにも注目が集まった。
最終巻は、マッシュたちの校内ライブから始まり、そして「CRUDE PLAY」(通称:クリプレ)の物語へ――。
マッシュも大好きな人気バンド・クリプレは、活動休止を前に、東京ドームでラストコンサートを行う。しかも、クリプレの初期メンバーで、マッシュの彼氏でもあるサウンドクリエーター・小笠原秋(通称:アキ)も出るという。
そう、クリプレは初めて“5人”でステージに立つのだ。

雑誌掲載時から大幅に加筆された大ボリュームの最終回で描かれるコンサート。バンドメンバーとともに、関係者席でコンサートを見守るマッシュと、我々読者の気持ちはきっと同じだろう。
早く見たい、でも終わってほしくない。

今思うと、クリプレの楽曲「卒業」(作詞・作曲: 亀田誠治)の歌詞は、この日を暗示していたのかもしれない。
本作は、マッシュの物語であり、クリプレの物語であり、音楽を愛する人たちの物語であった。
これからも彼らの苦悩は続くのだろうが、そんな彼らの人間性と音楽が、多くの人々を魅了するのだろう。



<文・穂高茉莉>
楽器店店員。『このマンガがすごい!2016』、「このマンガがすごい!WEB」のアンケートに参加中。最近少女マンガのレビューのお仕事もちょこちょこと始めました。

単行本情報

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