365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。

5月24日は横溝正史の誕生日。本日読むべきマンガは……。

『金田一少年の事件簿』 第1巻
金成陽三郎（作） さとうふみや（画） 講談社 ￥379+税

本日は日本推理小説界の大家・横溝正史の誕生日だ[編集部・注]。

横溝の代表作である「金田一耕助シリーズ」は、皺だらけの着物、ボサボサ頭がトレードマークの私立探偵・金田一耕助を主役とした作品。
『八つ墓村』、『犬神家の一族』など、幾度となく映像化されており、推理小説といった枠組みを超えた認知度を誇る傑作シリーズである。

そんな国民的キャラクター・金田一耕助がきっかけとなって生み出されたマンガ作品が、天樹征丸・金成陽三郎・さとうふみやによる『金田一少年の事件簿』だ。
金田一耕助の孫（！）・金田一一（きんだいち・はじめ）少年が祖父譲りの頭脳を駆使し、様々な殺人事件を解決していくストーリーで、読者による犯人当てが主軸の「本格推理」マンガというジャンルを確立した記念碑的作品として知られている。

また、現代的な舞台設定ながら、原典シリーズに漂っていた怪奇色も色濃く引き継いでいるのもポイントのひとつだろう。本作の雰囲気を楽しめたのならぜひ原典小説も一読してほしい。

＜文・一ノ瀬謹和＞
涼しい部屋での読書を何よりも好む、もやし系ライター。マンガ以外では特撮ヒーロー関連の書籍で執筆することも。好きな怪獣戦艦はキングジョーグ。