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5月30日は「ジャンヌ・ダルクがイギリス軍により火刑に処された日」『ダンス・マカブル~西洋暗黒小史~』を読もう! 【きょうのマンガ】

2017/05/30


365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが 「きょうのマンガ」です。

5月30日はジャンヌ・ダルクがイギリス軍により火刑に処された日。本日読むべきマンガは……。


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『ダンス・マカブル~西洋暗黒小史~』 第1巻
大西巷一 KADOKAWA ¥590+税


1431年5月30日、フランス王国北部・ルーアンのヴィエ・マルシェ広場においてひとりの女性が火刑(火あぶりの刑)に処せられた。
彼女の名はジャンヌ・ダルク。
14世紀なか頃からフランス王国の王位継承をめぐってフランス王国とイングランド王国のあいだで展開した、いわゆる“百年戦争”の終盤でフランスのために戦い“オルレアンの乙女”と賞賛された女性指揮官だ。
享年19歳、女性というより少女といったほうが正確かもしれない若さであった。

結果的に百年戦争では勝利したフランス王国の功労者であるはずのジャンヌ・ダルクがなぜ死刑になったのか? 
これにはいろいろな事情がある。
この“いろいろな事情”をわかりやすく切り取って前・後編全2話のマンガに仕立てたのが『ダンス・マカブル~西洋暗黒小史~』第1巻の第1話、第2話だ。

コンピエーニュ(フランス北東部の都市)で起こった、フランス王国とイングランド王国・ブルゴーニュ公国連合軍の戦いのさなかでジャンヌがイングランドの捕虜になったところから物語は始まる。

イングランドに身代金を払わせてブルゴーニュから彼女の身柄を引き取った親イングランド派の司教ピエール・コーションの視点で、ジャンヌへの異端審問と拘留、火刑に至るまでの様子が描かれるが、若い女性が投獄されることで起こる“悲劇”や死刑の決定的な証拠となる“異端再犯”の経緯、はては火刑に処せられた者の末路など、読んでいて目をそむけたくなる、それでいて読まずにはいられない衝撃に満ちている。

本作ではローマ皇帝ガイウス・ユリウス・カエサル・アウグストゥス・ゲルマニクス、通称“残虐皇帝カリグラ”やスペイン異端審問、“血の伯爵夫人”バートリ・エルジェーベト、そしてかのイエス・キリストと、様々な時代で拷問、処刑に関与した人物が描かれていく。

人間の尊厳を根底から侵す非人道的行為。だが、それをなしたのもまた人間である。

『ダンス・マカブル』を読む時、われわれは人間の“生きる自由”そのものについて深く考えさせられるのだ。



<文・富士見大>
特撮のあれこれやマンガのあれこれに携わる編集・ライター。拷問の歴史に興味を持った方にオススメしたいのは「明治大学博物館《刑事部門》」です。「ギロチン」「ニュルンベルクの鉄の処女」など展示資料も充実してますぞ!!

単行本情報

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