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『スイッチウィッチ』第1巻 茂木清香 【日刊マンガガイド】

2014/09/19


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『スイッチウィッチ』第1巻
茂木清香 秋田書店 \562+税
(2014年9月1日発売)


あわわ……うさぎコエェー!!

主人公の若葉は、恋に恋してるような女子中学生だったのに、たった1日で運命が激変してしまった。
初潮を迎えた朝「アラアラ今日はお赤飯ね」なんてお母さんに言われて「えへへ」なんて登校したのに。平凡で幸せな日常だったのに。いきなりですよ!
学校帰りに幼なじみの貴也の告白にモジモジしていた若葉だが、バスッと貴也がうさぎに殺されちゃう。混乱したまま、これは悪い夢だ、家に帰ればいつもと同じでお母さんが……と、やっとのことで帰宅したら、お母さんに殺されそうになるわ、自分が逆にそのお母さんを殺しちゃうわ……。

それもこれも、原因は遺伝子操作を受けた第一世代の子である「第二世代」を排除するため、謎の「つぼみ法」が施行され、フォルムはファンシーなんだけど、顔は目の死んだようなオッサンくさいうさぎたちが、自分や周りの第二世代を虐殺して廻り始めたから……。

「つぼみ法」施行直後のピンチに助けてくれた第一世代・つぼみのキスで、若葉は“スイッチが入った”ため、能力が覚醒して相手の悪意に反応して、バシュッて(勝手に)“針”を出し、身を守っているらしい。
朝、同じく第二世代の親友・ミホちゃんを助けに学校に行ったら、「人殺し」「バケモノ!」と、さんざんほかの生徒から悪意を向けられて「そうだよ私バケモノなんだ!」って、ついに若葉はガチギレ。彼女への恐怖からくる、全校生徒の強烈な悪意に、一体若葉(の針)は、どう反応するのか。

ほんわかしたかわいい女の子の絵柄からは思いもよらない、ヘヴィーな“第二次性徴”サイコ・ファンタジー。

いったん手に取ったら続きが気になってノンストップで読み終えることうけあい!



<文・小山まゆ子>
フリーランスの編集・ライター。最新の仕事は、7月29日発売の宝島社刊『アニメCUTiE』の編集&ライティング。

単行本情報

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