『友情課金カルマンゲイン』第2巻
カズミヤアキラ 双葉社 \670
(2014年6月10日発売)
ボスに勝って「カルマ」を貯めると、自分の願いが叶う謎のソーシャルゲーム「カルマンゲイン」。
ところがこのゲーム、ある一定量を超えると「課金」が必要になる。
それは友人たちの命を手札として課金し、アバターにして戦わせるというものだった。負ければ友人たちは現実でも死を迎える。
近年、増加している、「デスゲーム系」と呼べるタイプのマンガのひとつ。
この作品が特徴的なのは、自分が死ぬのではなく、手持ち札にしている友人が死ぬ可能性があるということ。それを回避する「呼び出さない」という選択肢もあるため、プレイヤーは必ずしも「殺しあわなければいけない」というわけではなく、自らの意志で取捨選択ができる。
最新2巻で明らかになる、この狂ったゲームの裏にある真実には呆然。そんなにスケールのでかい話だったの、これ!?
やってることは、友達をどう守るか、それとも戦わせるか……という話なのに、ゲームシステム自体は、まさに地球規模。
そんな驚きをものともせず、ひたすら主人公に執着し続ける、なかばサイコな親友の姿もおもしろい。
デスゲームはだんだん登場人物のたがが外れるのがおもしろさのひとつだけど、最初からたがが外れっぱなし!
ところで、親友や家族がいないプレイヤーは、手札どうするんでしょうね、これ?
<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
個人サイト たまごまごごはん