『スパイの家』第3巻
真刈信二(作)雨松(画) 講談社 \619+税
(2014年10月23日発売)
数百年続く「スパイの家系」である阿賀一族の現代の当主と、その娘の親子を主人公に、日本の国益を賭けた諜報戦を描く作品。
フィクションということで、国際関係や諸機関の設定がかなりディフォルメされている。そのため、ディテールに凝ったリアリティを求めるより、戯画的なスパイものとして楽しむのが吉。
無闇にキャラクターの肌の露出が多いのが苦手な人にはオススメできないが、スパイものの定石として、お色気シーンが多めなのもポイント。
サイバーテロが発生した第2巻に続く、今回の第3巻では、主人公たち阿賀一族と因縁のありそうな、別のスパイ一家(?)が登場。
続刊での新たなる展開が期待できそう。
<文・永田希>
書評家。サイト「Book News」運営。サイト「マンガHONZ」メンバー。書籍『はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド』『このマンガがすごい!2014』のアンケートにも回答しています。
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