『ハレ婚。』第1巻
NON 講談社 \565+税
(2014年11月6日発売)
ここ最近のヤンマガ(「週刊ヤングマガジン」)は、主軸のバイオレンス路線に加えて、オッサンの妄想をダイレクトに具現化するタイトルが増殖。
理想の愛人を作りたい男たちが結託する『フリンジマン』(青木U平)、50絡みの冴えない中年漫画家が20代のギャルとラブラブになる『高嶺の花』(しげの秀一)……。この『ハレ婚』は、なんと一夫多妻制がテーマだ。
既婚者の男たちにだまされ続けた22歳の前園小春は、傷心のまま地元へ舞い戻る。
海辺の観光地だというのに閑散とした故郷を見て愕然とする小春。しかし、もっと驚くべき事態が待ち受ける。なんと少子化過疎化対策の特区指定を受けた市が、一夫多妻(ひとつの家族に4人の妻までOK)を条例で認めたというのだ。
一夫多妻はハーレム婚=ハレ婚の俗称で呼ばれ、すでに根づいていた。その後「COFFEE&PUB ルパン」の常連客だったイケメン・龍之介が、小春を見初めて3人目の妻にならないかと申しでる。
7話まで収録した第1巻はまだ導入にすぎず、小春と出会った瞬間に涙を見せていた龍之介の正体も明らかにされない。
やむにやまれぬ事情で龍之介の第3夫人になる決意をした小春。はたしてハレ婚生活には、どんなムフフが待ち受けるのであろうか。
男性諸君、期待に胸やらなんやらをふくらませながら、12月5日発売の第2巻を待て!
<文・奈良崎コロスケ>
68年生まれ。東京都立川市出身。マンガ、映画、バクチの3本立てで糊口をしのぐライター。中野ブロードウェイの真横に在住する中央線サブカル糞中年。
「ドキュメント毎日くん」