『AKB49 ~恋愛禁止条例~』第22巻
元麻布ファクトリー(作) 宮島礼吏(画) 高橋ヒサシ(協) 講談社 \429+税
ディスカウントストア「ドン・キホーテ」秋葉原店の9階に作られた「AKB48劇場」にて、AKB48がデビュー公演を行ったのは、2005年12月8日だった。
当日の公演は、一般の観客がたった7人! その他の入場者は関係者であったというから、今となっては信じられない話だ。
しかし、その後の人気はみなさんご存じのとおり。以後、AKB48のメンバーになった者は、研究生時代から必ずこの舞台に立つことになっている。
宮島礼吏作画による『AKB49 ~恋愛禁止条例~』は、男性である主人公・浦山実が、女装してAKBメンバーとなる物語。
彼は、自分の好きな女の子がAKB48のオーディションを受けると知り、彼女をフォローすべく「浦川みのり」としてオーディションに参加する。ところが、自分が特別枠で合格してしまい、研究生から正規メンバーを目指すことになってしまう……。
AKB48内で実際に起こった出来事や実在のメンバーが実名で登場するなど、AKB48ファンならばさらに楽しめる内容になっている。
2014年には舞台化もされており、主人公はSKE48およびSNH48(当時)の宮澤佐江が主演を務めた。AKB48の歴史を知ることができる作品であることは間違いない。
<文・小林美姫>
ぴあを経てフリーで活動。『井上雄彦ぴあ』『ワンピースぴあ』『ポケモンぴあ』『プリキュアぴあ』『細田守ぴあ』(ぴあ)、『プリキュア10周年公式ブック』(メディアパル)など。
Twitter:@mikitty116