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『東京喰種 トーキョーグール:re』第1巻 石田スイ 【日刊マンガガイド】

2015/01/11


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『東京喰種 トーキョーグール:re』第1巻
石田スイ 集英社 \514+税
(2014年12月19日発売)


衝撃的な展開で一気に駆け抜け、いくつかの謎を残しつつも物語の幕を閉じた『東京喰種 トーキョーグール』の続編。
前作から2年後を舞台に、世界観や設定を完全に引き継ぐ形でスタートしている。

本作の主人公は、前作のエピローグで三等捜査官だった佐々木琲世(ささきはいせ)。重要なキーアイテムである“コーヒー”を連想させる名前なのが気になるところ。
そのほかの主要人物も、基本的には一新されているのだが、そこはやはり続編。前作の主人公であるカネキが『:re』の世界観の根幹に関わる存在として登場するが、どういった形で大きく物語に関与するのかは、未読の方のためにあえて伏せておこう。

さらに、前作でカネキに病的な執着を見せていた「美食家」こと月山も登場。
その喪失感から引きこもりのような状態となっているが、カネキが完全に消失したわけではないことをいずれ知るであろう彼の今後には、いやが応でも注目が集まることだろう。

この第1巻は、本作ならではの登場人物や設定の紹介編といったテイストで、ゲームに例えるなら“チュートリアル”といったところだろうか。
しかし、著者にとって初連載だった前作は、冒頭からほとばしる才気と勢いに引きこまれた一方で、やや荒削りだったり、詰めこみすぎな面も感じられたのだが、本作は余裕すら感じる話運びが気持ちよい。

もちろん、ただ「ゆっくりペース」というわけではなく、意外性と急展開の使いどころはあいかわらずお見事!
現段階ではまだエンジン全開ではない(それも当然、意図したものと思われる)が、人物配置や伏線らしき描写の散りばめ方には心くすぐられ、今後への興味は十分。
作家として急成長を見せる石田スイの描く『:re』の物語にも注視していきたい。



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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