『もののけ荘のニートども』第1巻
U-temo ほるぷ出版 \570+税
(2015年1月10日発売)
もののけ荘には、たくさんの住人がいる。
妖狐の高野、天使の萌、座敷わらしの真弓、人形の文太郎、キョンシーの水色、そして人間の甘粕。
全員が、ニートだ。
セリフをよく読んでいくと、どうもこの世界、人外たちも人間と一緒に仕事し、生活しているようだ。
ヒロイン扱いの妖狐の高野は、漫画家志望のセミニート。ソシャゲのイラストを描いたりしてお金を稼いでいる。
不登校気味なキョンシーの水色は、まとめブログ管理人。そうきたかー。
こうなってくると、もののけかか人間か、というのは個性の差でしかない。
キャラクターがもののけである部分はほとんどさらっと流しており、「こういう性格のニートがいたらどうなるか」に焦点を絞っている。人間の甘粕が「人間である」ということを忘れるくらいだ。
人が苦手で、内にこもるニート・ひきこもり体質。これを各種もののけを通じて生々しく描く作品。
まとめブログを更新している水色の部屋着や、ソシャゲにハマりすぎて一日中やってしまった真弓の姿。
困ったことに、ちょっとかわいく見えるのは人外キャラなせいなんだけども……ニート萌えマンガの誕生か?
<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」