『神は細部に宿るのよ』第4巻
久世番子 講談社 \676+税
(2015年3月13日発売)
自称「オシャレ川下の住人」、番子先生による本音のファッションエッセイマンガ、2年ぶりの最新巻が刊行された。
作者ならではのファッション分析(?)はあいかわらず冴えまくり!!
ウェストシェイプのないストーンとした半袖ワンピースはすなわち貫頭衣!? じつは弥生時代から日本人のDNAに組みこまれたデザインなのかも……といった珍説に思わずうなずいてしまったり。
長袖インナー+ワンピのように、上の服を脱ぐと成立しない重ね着を「ネガティブ重ね着」、ワンピ+カーディガンなどの羽織りものを「ポジティブ重ね着」、という命名も納得の、ファッションあるあるネタに笑ったり。
筆者が本巻でいちばん共感したのは、パーティーバッグの選び方。
お財布とケータイが入る大きさ……そしてもっとも重要な条件は持ち手が手首にかけられること!? そう、立食パーティーのときに便利だから、というわけ。
多少の我慢なくしてオシャレは成立しないというご意見もあるにせよ、できるかぎりオシャレと快適性を両立させたいもの。
そんな女子の本心をズバリ代弁してくれる本作、日ごろオシャレをがんばっている人も、流行オシャレは苦手な人も共感必至なのである。
<文・粟生こずえ>
雑食系編集者&ライター。高円寺「円盤」にて読書推進トークイベント「四度の飯と本が好き」不定期開催中。
「ド少女文庫」