『火ノ丸相撲』第4巻
川田 集英社 \400+税
(2015年4月3日発売)
小学校相撲で横綱になった経歴を持ちながら、生来の小柄な体躯をハンディとして抱える主人公、潮火ノ丸(うしお・ひのまる)。
国技である相撲の宝ということで「国宝」のひとりに数えられるほどの強さをかつて発揮していた火ノ丸だったが、中学生になってからは体格の成長が止まっていた。
それでも強さを追求し、弱小高校「大太刀高校=ダチ高」の相撲部を率いて新人戦に参加、順調に勝ち進んでいく。
驚異的な強さをみせる火ノ丸だったが、次々と強敵が現れる。
最新巻となる今回、大相撲の横綱を父に持つ久世草介が登場。
久世もまた、国宝「草薙」と呼ばれるひとりだった。
国宝同士ののぶつかりあい、それぞれの理由で負けられない戦いの行方は……?
少年マンガの総本山であるジャンプで、いまもっともおもしろい作品をいくつか挙げるとしたら本作を外せないと答える人は多いでしょう。
無骨で不器用な魅力の火ノ丸だけではなく、脇を固める仲間たちやライバルたちも個性的で楽しい。
まだまだおもしろくなりそうだ。
<文・永田希>
書評家。サイト「Book News」運営。サイト「マンガHONZ」メンバー。書籍『はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド』『このマンガがすごい!2014』のアンケートにも回答しています。
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