新学期、新社会人……新しい生活を迎えるみなさん。緊張や不安でちょっとお疲れモードの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そんなみなさんに、元気と活力を与えてくれる作品が続々登場した5月の「このマンガがすごい!」ランキングオトコ編は、人外あり、日常系あり、格闘あり……そして恋の予感あり!?
新生活を楽しく送らせてくれる一冊が、きっと見つかります!
(2015年3月1日~3月31日発売作品を集計)
第1位(196ポイント)
『亜人(デミ)ちゃんは語りたい』 ペトス
『亜人(デミ)ちゃんは語りたい』
ペトス 講談社
恋愛経験はないが知識は豊富なヴァンパイア、すぐに(頭だけだけど)抱きしめられたがる巨乳女子・デュラハン、エロい自分を隠すまじめな数学教師・サキュバス、傷つきやすい繊細な心を持つ雪女などの「亜人(デミ)」が、社会的に保護されている世界。
主人公の教師・高橋鉄男は、亜人の生徒や同僚たちと会話して、彼女たちについて知ろうとする。
一種のハーレムものなのですが、なんともいえない深さと不思議な癒し効果にハマった人が続出したようです。
オススメボイス!
■人間と生活する亜人ちゃんたちの悩みや葛藤を描きながらも、暗くならないようにしている作風が、読者を選ばずすすめられてよい。サキュバスの佐藤先生がかわいい(麻野昌三/わんだ~らんど なんば店)
■「サキュバスさんには穴がある」……エロい響きだ。高校に通う亜人(デミヒューマン)の女の子・デミちゃんと亜人に好意的な生物教師との学園コメディ。種族ごとに異なる悩みを持つデミちゃんは全員かわいく魅力的。なかでも数学教師の佐藤早紀絵(サキュバス)のエロい種族的特徴と本人の性格とのギャップにハマりました!(エロ上司/「とらのあな」商品課 バイヤー)
■亜人ちゃんかわいい! うおぉーーー!ペトス要チェック!(太田和成/あゆみBOOKS五反田店 コミック担当)
■お伽話やファンタジーに出てくるような「亜人」と呼ばれる特別な性質を持っている人間。そんな「亜人」が普通に暮らす世界での日常もの。この作品がすばらしいのは「亜人」の女の子がみんなカワイイということ。設定のうまさと新人の作家さんなのに完成された絵柄、テンポのよい構成などが光る作品。この作品は、「亜人」を現実の世界のマイノリティな個性を持つ方に脳内で置きかえて読んでみると、また違った見方ができる。その点からしても注目の作品(ゴロー/AV男優)
■なんというか、好きなんですよね、こういう変なホノボノ感。それだけです(笑)(境真良/国際大学GLOCOM客員研究員)
■特殊な肉体を持った亜人ちゃんたちが、普通の女の子らしい感覚の悩みを持っているところがリアル。生物教師・高橋鉄男の彼女たちとの落ちついた接し方もいい(芝原克也/日本出版販売コミックチームチーフ)
■人外モノとしても、学園モノとしても楽しめる快作。亜人ちゃんたちのかわいさに悶えつつ、先生の天然ジゴロっぷりを堪能。個人的にはサキュバス先生にドハマリでした。次巻以降も楽しみです(杉山陽一/COMIC ZIN 秋葉原店 コミックバイヤー)
■前もって内容を読んでいないと、同出版社の『亜人』のスピンオフか!? と思いがち(?)ですが、内容はまったく関係ありません。とにかく登場キャラがカワイイです! デュラハンちゃんが登場した時に「この作品は売れる!」と確信しました(福丸泰幸/喜久屋書店漫画館京都店店長)
■話はラブコメの様相ではある。しかしながら、亜人・デミヒューマンを一個性として扱うことで、その個性に悩み戸惑う少女たちを、なんら普通の少女と変わらないように描いた青春物語だと思った。それがかわいらしくて魅力的である(マキタマキナ/(成年)漫画愛好家)
■ここ数年ちょっとしたブームの亜人種ものであり、その設定を切り口に展開される学園日常もの。亜人とはいえモンスターというほどの大きな違いではなく、けれど当人たちにとっては無視できるものでもなく……と言ったところからドラマが始まる。温かみのある絵柄に静かな語り口が相まって心地よい空気感をかもし出し、読んでいて穏やかな幸福感にひたれる(raven/ディレッタント)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!!
第2位(132ポイント)
『だがしかし』 コトヤマ
『だがしかし』
コトヤマ 小学館
家業を継ぎたくない田舎町の駄菓子屋の跡取り息子・鹿田ココノツと、大手お菓子会社の娘で駄菓子マニアの少女・枝垂ほたるが織り成すハイテンションコメディ。
美少女・ほたるの駄菓子を愛するがゆえの奇行が、「ぶっとんでいるけれどかわいい!」と絶賛の声が寄せられ、第1巻がいきなり2014年11月の「このマンガがすごい!」ランキングに入った話題作。第2巻もますます盛り上がっています!
オススメボイス!
■あいかわらずほたるちゃんぶっ壊れてておもしろいな。めっちゃ駄菓子食べたくなる!(太田和成/あゆみBOOKS五反田店 コミック担当)
■語彙力なくてすいません、もう、超絶おもしろすぎる!! テンションの高いほたるのキャラ立ち、駄菓子のうんちくネタ、会話のユニークさ、新しめの作品群で、今もっとも熱いマンガ(かーず/ニュースサイト「かーずSP」管理人)
■駄菓子をテーマにしたマンガ。延々ネタがつきないテーマゆえに、そのマンネリをどう解消するのか(いや、あえて解消しないのか)、というすっごくすれた目線で楽しんでます。あ、もちろん純粋に楽しいですし、「こんな駄菓子もあったのかぁ」と知って得する的な部分もよいです(東雲騎人/イラストレーター)
■ますます残念な子になっていくほたるの魅力に、みんなメロメロなはず。なにげに駄菓子とはなにかという哲学に踏み込んでいるのが、おもしろい(たまごまご/ライター)
■駄菓子への愛に満ちあふれている。このマンガのヒロインは、間違いなく日本一駄菓子をおいしそうに、そして楽しそうに食べるヒロインだ。これほど、読んでいて一緒に楽しい気持ちになれるマンガも珍しい(ふな/ブログ「はてなで語る」管理人)
「日刊マンガガイド」での第1巻ご紹介は、コチラ!!
第3位(124ポイント)
『鮫島、最後の十五日』 佐藤タカヒロ
『鮫島、最後の十五日』
佐藤タカヒロ 秋田書店
前頭十枚目となった空流部屋の力士・鮫島は、小兵で太りにくい体質のため、常に満身創痍で土俵に臨んでいた。先々場所の両国国技館、五月場所から鮫島の悲壮な覚悟が始まる……。
『バチバチ』、『バチバチBURST』で描かれた主人公・鮫島鯉太郎の力士としての成長も、いよいよクライマックス。
角界が持つ残酷なまでの厳しさと、それでもなお強さを求める鮫島の悲壮な決意が緻密に描かれています。
オススメボイス!
■『バチバチ』、『バチバチBURST』から続く大相撲巨編の第3シリーズ。たしかな描写力と読みごたえを、連載開始当初から保ち続ける「週刊少年チャンピオン」の裏看板作品的存在。今シリーズは相撲の世界の厳しさ、残酷さがより色濃く出て読んでいて苦しくもありますが、それ以上に目が離せないおもしろさ。いやホント、身もフタもない言い方するとこのマンガが売れないのはおかしいッスよ(ササナミ/ブログ「雑食商店街3373番地」管理人兼書店員)
■スポーツだったりゲームだったりその競技に“愛され”て“選ばれ”ている主人公のマンガは数多くあるけれども、本作は“選ばれなかった”方を主人公に描いています(藤谷千明/フリーライター)
■体格の不利をおして一場所完全燃焼で突き進んできた鯉太郎の生きざまが、悲壮な結末へ向かう予兆に満ちた幕開け。ファンは固唾を呑んで見守ってます。ああ……どうなっちゃうの(宮本直毅/ライター)
■「熱」を感じる『バチバチ』の最終章。従来通りの「熱」と「最後の15日」がおそらく意味するであろうことの両方が混ざりあいなんともいえない読後感です(もみちゃん/インターネットカフェ コミック担当)
■「週刊少年チャンピオン」の人気相撲マンガ『バチバチ』、『バチバチBURST』待望の続編……なのだが、洋々たる前途が開かれたかに見えた前作ラストに較べて作中の空気が非常に重く、タイトルも不穏。本来こんな辛い展開が続くならば続編を読みたくなかったとすら思ってしまうが、主人公・鮫島の取組にはそれでも目が離せない輝きが満ちている(犬紳士/養蜂家)
「目ききに聞く」での『バチバチBURST』ご紹介は、コチラ!!