『俺とヒーローと魔法少女』第2巻
九段そごう ほるぷ出版 \570+税
(2015年4月15日発売)
道具さえあれば、ヒーローに簡単になれる街。
ヒーローにあこがれ、その力を得たいかつい男性、十文字ハヤト。
しかし彼は変身するのをいつもいやがっていた。なぜなら、彼は変身するとヒーローではなく、魔法少女になってしまうからだった。
ヒーローとは心意気! と言いたいところが、「ヒーロー」に見た目は大事だ。
「魔法少女」と「ヒーロー」は同じように平和を守る存在かもしれない。しかし確実にジャンルと守備範囲が違う。
にしても、美少女のなりで、ヒーローみたいにかっこよく戦うのはアリじゃないか?
なんせおっさんがいきなり美少女になって悪党をぶん殴るのは、絵的にはおもしろいし、そもそも悪に勝てればそれでいいんじゃないの?
この疑問をひっくり返すのが、1巻後半から登場する女子高生ヒーロー(ヒロイン?)の浦賀カスミ。正義感あふれる少女で、変身もマトモ。
魔法少女姿のハヤトに「私以外の女の子ヒーローって会うの初めて。なんかうれしい!」と大喜び。
ところがハヤトがじつは男だと判明した途端、笑顔は一転して虫けらを見るかのごとき目に。
ヒーローだって言ってるのに、ロリロリしい格好して自分の姿偽ってたと勘違いしたら、怒るわな。これが現実的には、普通の反応なのだ。
このデコボコな2人がタッグを組んでからの第2巻からが本番。
ヒーローとはなにか。やっぱり最後は心意気なんじゃないか。でも見た目も大事なような……。
ちなみに、見た目はロリ魔法少女とスーパーヒロインですが、おっさんと女子高生のバディものとしても楽しめます。
<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」