日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい！WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー！

今回紹介するのは、『けいさつのおにーさん』

『けいさつのおにーさん』第1巻
からけみ 芳文社 ￥619+税
（2015年11月7日発売）

制服好き、特に警察官のユニフォームに目のない方。
ダンディなおじさまと、わんこ系青年が好きな方。
そして職業ものマンガが好きな方にも、ぜひおすすめめしたいコミックスが登場した。

この『けいさつのおにーさん』は、長野中央警察署のイメージキャラクターとして誕生した2人を主役とした、警察官たちの日常ストーリーだ。
純真で熱血漢、リアクション抜群で感情豊かな穂苅士朗（ほかり・しろう）は26歳の巡査。
料理が得意で仕事も完璧、署内の女子警察官の間で「嫁にしたいナンバーワン」の呼び声も高い手塚衛（てづか・まもる）は42歳巡査部長。

がんばり屋の穂刈は若さのせいもあって、ときおり突っ走って失敗しそうになるけれど、そんな彼をいつも手塚巡査部長がさりげなくフォローしてくれる。
2人のやり取りはなかなか心温まり、微笑ましい。女子的なときめきポイントもバッチリなのだ。
さらにエネルギッシュな「けいさつのおねーさん」たちや、個性豊かな同僚たちも登場して、警察内部の日常が明るく描かれているのも好感が持てる。
加えて、長野の名所や名産品にも詳しくなれてしまうというのもいい。地元出身の漫画家が手がける作品ならではだ。

なお、もし長野中央警察署に行った際、穂刈と手塚を探したくなってしまう気持ちもわかるけど、あくまでもイメージキャラクターということをお忘れなく。
コミックス以外で2人に会いたい方は、こちらへどうぞ。
キャラクター紹介ほか、「ふたりのお仕事ぶり」と題された4コマが連載されていて、コミックスとはひと味違ったおにーさんたちの警察官姿が堪能できますよ。

＜文・山王さくらこ＞
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系＆スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」