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『どんぶり委員長』 第3巻 市川ヒロシ 【日刊マンガガイド】

2016/09/13


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『どんぶり委員長』


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『どんぶり委員長』 第3巻
市川ヒロシ 双葉社 ¥600+税
(2016年8月12日発売)


黒髪美少女の委員長は、両親から食事マナーを厳しくしつけられてきたお嬢様。
そんな委員長が、料理上手な吉田くんのつくりだす創作丼にメロメロとなり、我を忘れてごはんをかきこむ姿を描く、ラブコメならぬラブ米コミックの第3巻。
『このマンガがすごい!comics 肉大好き!』にも参戦するなど、ますます絶好調だ。

今回もオシャレな「アボカド丼」から追いシソがキモの「餃子丼」、さらには禁断の「う丼」など、次から次へと“おいしそうすぎる”丼が登場。
委員長はもちろん、読み手の空腹をも「ふあああ!!」と直撃することうけあいである。

委員長「アタシのために〇〇〇〇でどんぶりをつくってくれる?」→吉田くん「(しぶしぶ)わかったよ」という従来のパターンのみならず、様々なルートで丼づくりが展開されるのも楽しい。

たとえば納豆を食わず嫌いしている委員長のために、珍しく吉田くんから「お前のために納豆でおいしいどんぶり作ってやるよ」と提案したり(即答で断られる)、吉田くんが手を負傷して調理ができなくなったため、料理が苦手な委員長が急きょハンバーグ丼作りにチャレンジしたり。
吉田くんがなぜこんなにも料理上手なのか、そのバックボーンが明らかになるエピソードも。

一方、第2巻から急速に進展しているように見える2人の恋模様。
今回もうっかり手をつないで委員長が頬を赤らめるなど、少しずつ距離が縮まってきているのだが、ここへきてツインテールの恋敵が博多より来襲?
あいかわらず、実際に作ってみたくなる創作丼の数々と、思わずニンマリしてしまう2人の関係の相性が抜群だ。

なお、巻末には市川と同じく広島出身で、長年の飲み仲間でもある『ワカコ酒』の新久千映がゲストで登場し、2ページ寄稿。
新久タッチで描かれる委員長と吉田くんもお披露目されております。こちらも要注目!



<文・奈良崎コロスケ>
中野ブロードウェイの真横に在住。マンガ、映画、バクチの3本立てで糊口をしのぐライター。今秋公開予定の内村光良監督『金メダル男』の劇場用プログラムに参加しております。

単行本情報

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