『ポコと田舎でいっしょ!』
D.P 秋田書店 \562+税
(2014年7月18日発売)
主人公の柳田が拾った、赤ん坊のような体型をしているペット用の人型タヌキ・ポコ。ポコは満月が出ている時にだけ、美しい人間の女性の姿になる。
なんとポコは、主人である柳田に「発情」してしまうのだが……。
清く(?)明るく楽しい、エロラブコメだ。
主人公が田舎に帰ってから出てくる3人のヒロインと、ちんちくりんな通常時のポコとの対比も楽しい。
この作品は1巻完結だが、「ポコ」という異色ヒロインは、幾度となく作品を変えて描かれ続け、読者の前に姿を見せている。
まず、2006年から成人向け単行本として、『ポコといっしょ』をはじめとする一連のシリーズが刊行。
その後、エロ成分を減らしたうえで、2009年から『ポコとあそぼう』が一般作品として発表され、単行本全3巻が刊行された。
「ポコ」シリーズは、出版社・雑誌を変えながら、足掛け10年近く描かれている、珍しい作品なのだ。今回も作者はあとがきで「ポコは僕にとってライフワークみたいなもの」と語っている。
かわいさと微エロで楽しめる「ポコ」シリーズ、ぜひまた別のかたちで復活してほしい。
<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」