365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。
2月3日は大豆の日。本日読むべきマンガは……。
『しょぼしょぼマン』 第1巻
いちかわ暖 スクウェア・エニックス ¥657+税
2月3日は大豆の日。
この日が、豆まきをする節分になることが多いということで制定された記念日だ。
節分には炒り豆がつきもの。炒った大豆をまいて鬼退治、つまり邪気を払う。
大豆は硬くてけっこう痛いので、鬼役になった人がぶつけられて逃げ回るという場面がよく描かれたりする。
しかし今日ご紹介するのは、大豆は大豆でも落ちこぼれ大豆、全然硬くない。むしろふにゃふにゃ。
豆腐の角に頭をぶつけてやられちゃうほどにしょぼい、しかしとんでもなくかわいい生き物。
それが『しょぼしょぼマン』なのだ。
ある日、みのる君が道を歩いていると謎の生き物に遭遇。
どうやら大豆の一種らしいと理解し、大豆なのでお豆腐屋さんに連れていくと無事に復活。
その日以来みのる君は、しょぼしょぼマンと名乗る落ちこぼれヒーローと同居することになったのだった――。
このしょぼしょぼマン、やることなすことしょぼいのだが、かわいさといやし力がハンパない。
みのる君の毎日はほんわかまったり、愛にあふれた幸せな日々になっていく。
お豆腐屋さん、黒大豆のわる君(同じくしょぼい)、ぼっちヤンキー君など、脇キャラも本当にいい味を出してるのだ。
しかし「しょぼい」と「かわいい」がこんなにイコールだったとは。
かわいいは正義、という言葉が読んでいる間、ずっと頭に浮かんで消えないほどかわいいしょぼしょぼマン。
たとえメンタルが豆腐でも、武器がモヤシでも、かわいいから負けても勝ててしまう最強ヒーロー。
どう見ても同族の、わるわるマンこと黒大豆のわる君が加わることで、さらにかわいさ3倍増。
どこを読んでもなごんで笑える、自然と心が温まる「日常イソフラボンコメディ」。
まだまだ寒いこの時期に、うってつけの1冊だ。
<文・山王さくらこ>
ゲームシナリオなど女性向けのライティングやってます。思考回路は基本的に乙女系&スピ系。
相方と情報発信ブログ始めました。主にクラシックやバレエ担当。
ブログ「この青はきみの青」