タイトルは……どうでもいい!?
──『天国大魔境』というタイトルは、どうやって決めたのでしょうか?
石黒 連載が始まるギリギリまで決めてなかったんです。「広告を打たなきゃいけないからいい加減に決めてくれ」といわれるまで決めてませんでした。
──かなり悩んだのですか?
石黒 わりとタイトルはどうでもいい主義なんですよ。
──そうなんですか?
石黒 『それ町』の時もそうでした。『それ町』には原型になった話があって、そのサブタイトルが「それでも町は廻っている」だったんです。その話をもとに連載企画を考えていったので、俺と当時の担当のあいだでは『それでも町は廻っている(仮)』と呼んでいたし、ずっと「それ町」という略称で呼んでたんですよ。「ヤングキングアワーズ」(少年画報社)の編集長は「タイトルが長いから変えろ」といってたんですけど、そのうち編集長も「それ町」呼びに慣れちゃって、略称をつけることを条件に『それでも町は廻っている』のタイトルにOKが出たんです。
──それでタイトルロゴに「通称“それ町”」と入っているんですね。
『それでも町は廻っている』第1巻
石黒正数 ¥575+税
(2006年1月27日発売)
石黒 あれ、俺は入れたくなかったの。
──いい略称じゃないですか。
石黒 略称はこっちから提示するもんじゃないだろ(笑)。
──それもそうですね(笑)。では『天国大魔境』のタイトルの意味は?
石黒 意味は考えてつけたけど、それはまあ、そのうちに……。俺としてもネタバレは避けたいし、担当にさえネタバレはしたくない。ただ、『ドラえもん のび太の大魔境』がよく引き合いに出されて……、たしかに俺は藤子不二雄が好きだけど、そこは関係ないです。
──じゃあ、未来から5人の外国人が助けに来るようなSF展開は……。
石黒 ないですよ(笑)。
取材・構成・執筆:加山竜司
インタビューディレクターズカット版前編はここまで! 『天国大魔境』の世界観についてや、作画資料などについて詳しく語っていただいたインタビュー本文は、『このマンガがすごい!2019』に掲載されています!
『このマンガがすごい! 2019』
『このマンガがすごい!』編集部(編) 宝島社 ¥680+税
(2018年12月11日発売)
ディレクターズカット版インタビュー後編は、2018年12月14日公開予定!
石黒先生が思い出すだけで身悶えすることとは……!? お楽しみに!