はじめてのコミカライズは、問題だらけ!
――今回はじめてのコミカライズということで、オリジナル作品とは違った苦労があったかと思いますが、特に難しかったことや、思いがけず苦労したことなどございますか。
はみ 最初は、原作に書いてあることのどこまでをマンガではひろって、どこを使わないかっていうさじ加減わからなくって。
――実際にいま、単行本第2巻が発売され、物語も佳境へとむかっているのですが、そういったところはだんだんと慣れてきましたか。
はみ 今でもよく悩むのですが、ようやくマンガらしい表現というか、漫符を入れたり、ヌキのコマを作ったりだとか。ここまでしても大丈夫かなっていうのは、つかめてきたと思います。
――キャラクターデザインの段階から、原作の武田先生、原作の装画を担当されているアサダニッキ先生にも、はみさんのキャラクターたちは好評だったんですが、描かれていくなかで少しずつ自分のキャラクターになっていったということでしょうか。
はみ サンフェスの前後で、やっとキャラが動き出してきた!って思えてきて。たとえばサンフェス帰りの久美子と梓のおしゃべりなんかは、わりと…こうおもしろいっていうか、やれたかなーって。
――たしかに梓のエピソードって、久美子もなんだかいい感じですよね。
はみ このくらいまで動かしてあげたほうがおもしろいなって思えてきたのはあります。
――会話劇というわけでないですけれど、会話主体でお話が進んでいくところも『ユーフォニアム』にはあるかと思います。マンガと小説という媒体の差ということも感じますか。
はみ それについては、今もどうしようって毎回思ってます。最初は、滝先生がきびしいことをいうシーンが、本当に難しいと思って。とくに第1話のラストシーン。どのくらいの緊張感を出せばいいのかが、ぜんぜんわからなくって。
――最初は部員たちの目からみると非常に厳しい、なんだったら嫌な人物に写っていたかもしれませんね。
はみ そうですね。最初の方は黒板の前で厳しいこといってるだけなので。