連載が進むにつれて料理の腕は上がりまくり!
——作品に登場するレシピは毎回作っているんですか?
雨隠 もちろん全部作ってます! 打ち合わせをして話の流れが決まってから、レシピを決めて。ネームを描く前に、必ず試作しています。
——話の軸を先に決めるということでしたが、具体的にはどんな流れなのでしょうか。
雨隠 たとえば3話目は、つむぎが幼稚園でいやなことがあって、それが発端になる話を作りたいというところから出発しているんです。
——幼稚園でのねんど遊びとハンバーグ作りがリンクしているところもお見事! 中まで火が通ってるかどうか心配だから煮込みハンバーグにするなど、初心者らしいリアルさもいいですね(笑)。
雨隠 料理初心者のダイレクトな驚きはかなり反映されてると思います(笑)。イカをさばく回は、あの感触の衝撃が描きたかったんです!
——変なテンションになっちゃうのも仕方ないですよね、わかります! それにしても、さばき方もわかりやすいです。これを見てたらできそうな気がしてきます。
雨隠 10話目の五平餅の回は、ご協力いただいてる調理師さんに「お料理を失敗する」ことを前提に相談したんです。初心者が失敗しがちなパターンをいくつか挙げてもらって、そのなかで「焦がす」を選んで。さらに「焦がしたけど、無事なところは使える料理にはどんなものがあるか」と質問して、またいくつかアイデアをいただいたなかで五平餅に決めたんです。
——なるほど……ここも、うまくお祭りのエピソードとつながっていますね。ちなみに連載が始まってから自炊率が上がったのでは?
雨隠 前に比べたら格段に! キャラとともに、料理の腕も上がってると思います(笑)。