『Baby,ココロのママに!』第2巻
奥山ぷく ほるぷ出版 \616
(2014年6月13日発売)
赤ちゃんと大学生のほっこりコメディ。
著者はBL界隈でも知られる奥山ぷく。同ジャンルの作家のなかでも、ギャグ描写に定評がある漫画家だ。
主人公は、人付き合いが苦手でひきこもりがちの路地静流。ネガティブ思考の持ち主ながら、同じ大学に通う天然女子・奈々に初めての恋をすると、なけなしの行動力を発揮。
スマホに恥ずかしいポエムを書きためるのが趣味の純情クンは、根は意外と前向きなのだ。
そんな静流を「ママ」と呼び、なつきまくるベイビー・米田心(まいだこころ)。
みかんと丸いもの、そして静流が大好きなココロ、じつは奈々の親戚のため無下にはできず、ここにめでたく(渋々?)純情&赤ちゃんの凸凹コンビが誕生! 転ぼうが落とそうがボールのごとく弾む、むっちりもっちりぽよよんボディのココロが、読者のハートを鷲づかみ!
本巻では、静流に敵意むき出しの奈々の友人出現エピソードや、静流決死のクリスマスエピソードなどが収録されている。
ココロの無邪気な行動は、静流を奈々に近づけたり、遠ざけたり……。赤ん坊に翻弄される主人公がおかしくもあり、ちょっぴり応援もしたくなる、ほんわかストーリーを楽しもう。
<文・藤咲茂(東京03製作)>
美酒佳肴、マンガ、ガンダム、日本国と陸海空自衛隊をこよなく愛し、なんとなくそれらをメシのタネにふらふらと生きる編集ライター。