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【インタビュー】織田涼『能面女子の花子さん』 能面をつけた女子高生ののほほん学園コメディが大ヒット! 実際に能面をかぶってみると……

2017/02/06


人気漫画家のみなさんに“あの”マンガの製作秘話や、デビュー秘話などをインタビューする「このマンガがすごい!WEB」の大人気コーナー。

スタイル抜群、頭脳明晰、家柄よし……そして、能面をつけている(!?)女子高生・花子さんが、友だちの香穂ちゃんや幼なじみのけんちゃん、能楽師のさぶちゃん、能にはまっている北山先生などに囲まれ、のほほんとした学校生活を送るシュール系(?)学園コメディ『能面女子の花子さん』。
最新第2巻では、花子さんの新たな一面もかいま見られて、ますます盛りあがってきている本作。今回は、著者の織田涼先生に、最新第2巻の見どころはもちろん、実際に能面をつけた時の感想、能面の描きわけ方、漫画家になるきっかけ、最近ハマっているマンガなど、たっぷりお話をうかがいました!

織田涼先生のインタビュー第1弾はコチラから!

今回お話をうかがったのは、織田涼先生!

著者:織田涼(おだ・りょう)

「ITAN新人賞」(第11回スーパーキャラクターコミック大賞優秀賞&Yahoo!ブックストア賞)を受賞し、同誌でデビュー。
『能面女子の花子さん』は、『このマンガがすごい!2017』オンナ編第19位にランクイン。
現在「ITAN」で連載中の同作は、既刊2巻が好評発売中。

子どもの頃から、視覚的に心に訴えるマンガが好きでした

――織田先生は子どもの頃からどんなマンガを読んできましたか?

織田 マンガを単行本で読むようになったのは中学生くらいで、それ以前は少女マンガ雑誌(「なかよし」)を毎月楽しみにしていました。
特にお気に入りだったのは絵がきれいな作品や、冒険・ファンタジーもので、繰りかえし読んでいました。特定の作品というよりは、少女マンガ雑誌というもの自体が大好きだったと思います。
雑誌の口絵のカラーイラストなどを切り取って眺めたりしていました。単行本でマンガを楽しむようになってからも、画面がきれいだったり、視覚的に心を捉えるようなマンガが好きでした。今マンガを描くときも、読者が受ける視覚的な印象を意識しています。

『セーラームーン』をはじめ、数々の魔女っ娘マンガを生み出してきた少女マンガ雑誌「なかよし」。現在も『カードキャプターさくら』の新章や、『プリキュア』シリーズのコミカライズなどで、幅広いファンから支持されている。

『セーラームーン』をはじめ、数々の魔女っ娘マンガを生み出してきた少女マンガ雑誌「なかよし」。現在も『カードキャプターさくら』の新章や、『プリキュア』シリーズのコミカライズなどで、幅広いファンから支持されている。

――派手な見せ場以外でも、小さなコマの表情に魅せられて何度も同じページを見る……ということがありますよね。それこそマンガの魅力だと思います。

織田 なので、自然と小さい頃からマンガのような絵は描いていましたね。絵が大好きで、洋服よりも画材を親にねだる子でした。コマを割って描き出したのは、高校生からです。ストーリーものの少女マンガを描いていました。

――当時好きだったキャラクターはいますか?

織田 幼い頃は、『セーラームーン』のごっこ遊びをしていましたね。ヒーロー役やヒロイン役に憧れていたので、うさぎちゃんが大好きでした。ただ、高校生くらいからは、メインのヒーローよりも影のヒーロー、第2のヒーロー、ダークヒーローなどが好きになるようになりました。

国民的人気魔女っ娘マンガ『セーラームーン』。近年はミュージカル版も大人気。

国民的人気魔女っ娘マンガ『セーラームーン』。近年はミュージカル版も大人気。

――漫画家になろうと思ったきっかけはありますか?

織田 2回あります。1回目は、子ども時代からの延長で、マンガを描くのは楽しいから漫画家になりたいというぼんやりとした気持ち。
でもうまく行かずに挫折し、2回目は3~4年前です。この時初めて、職業として漫画家をしっかりと意識しました。ただ絵を描くのではなく、しっかりと生計を立てることを考えて、漫画家の道を目指しました。

――具体的にはどのように?

織田 雑誌に投稿しながら、辻田りり子先生のところでアシスタントを数年やっていました。辻田先生には大きな影響を受けていると思います。マンガ家として生きていくために大切なことをいろいろと学ばせていただきました。いかに書店で目を引く作品を作るかなど、人の目を常に意識する姿勢が身につきました。

白泉社の少女マンガ雑誌「LaLaDX」を中心に活躍中の辻田りり子先生の代表作『恋だの愛だの』。前シリーズ『笑うかのこ様』の続編で、中学生では転校を繰りかえし、「傍観者ライフ」を送っていた主人公・かのこが、新しい自分をスタートしようと奮闘する高校生編。

白泉社の少女マンガ雑誌「LaLaDX」を中心に活躍中の辻田りり子先生の代表作『恋だの愛だの』。前シリーズ『笑うかのこ様』の続編で、中学生では転校を繰りかえし、「傍観者ライフ」を送っていた主人公・かのこが、新しい自分をスタートしようと奮闘する高校生編。

――今、読者として楽しみにしているマンガはなんでしょう。

織田 『ゴールデンカムイ』です。ストーリーマンガですが、笑えるところも多く、キャラクターマンガとしても楽しめるところがすごいです。
キャラクターのかわいさもしっかりとありますし、それぞれのキャラクターの関係性がいい意味でわかりやすくて。漫画家としては勉強になりますし、読者として読んでもおもしろいです。

『このマンガがすごい! 2016』オトコ編第2位ランクイン、「マンガ大賞2016」受賞など、近年大きな話題を呼んでいる、アイヌを舞台とした冒険譚。

『このマンガがすごい!
2016』オトコ編第2位ランクイン、「マンガ大賞2016」受賞など、近年大きな話題を呼んでいる、アイヌを舞台とした冒険譚。

単行本情報

  • 『能面女子の花子さん』第1巻 Amazonで購入
  • 『能面女子の花子さん』第2巻 Amazonで購入

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