話題の“あの”マンガの魅力を、作中カットとともにたっぷり紹介するロングレビュー。ときには漫画家ご本人からのコメントも!
今回紹介するのは『このマンガがすごい!comics ぼくは明日、昨日のきみとデートする』
『ぼくは明日、昨日のきみとデートする』著者の大谷紀子先生から、コメントをいただきました!
『このマンガがすごい!comics ぼくは明日、昨日のきみとデートする』 第3巻
七月隆文(作) 大谷紀子(画) 宝島社 ¥640+税
(2017年7月12日発売)
愛した人とデートを重ねるたびに、遠くへ引き裂かれていく2人……不思議な運命に導かれた世にもせつない恋。160万部のヒットを記録した小説のコミカライズ版、第3巻にていよいよフィナーレ!
サエない美大生・髙寿が電車のなかで愛美にひと目惚れ。勇気をふるって告白し、毎日デートを重ねながら親密になっていくが、彼女には重大な秘密があった。
愛美は、この世界のとなりに存在する別世界の住人で。髙寿のいる世界とは、時間が逆に流れているのだ。
つまり、高寿にとっての「明日」は、愛美にとっては「昨日」。しかも愛美は5年に一度、40日しか“こちらの世界”に滞在することはできないのだった。次に会えるのは高寿が25歳、愛美は15歳ということになる。
この不可思議な事情を知ってしまった高寿はすっかり沈みこんでしまう。時間を逆行する愛美は、昨日高寿がいっしょに過ごした時間を知らないのだ。また、楽しいはずのデートも彼女にとっては“歴史”の辻褄を合わせるための予定調和にすぎないのではないか……。