第8位(50ポイント)
『バイオレンスアクション』 浅井蓮次(画)沢田新(作)
『バイオレンスアクション』
浅井蓮次(画)沢田新(作) 小学館
表の顔は専門学校生、裏の顔は殺し屋。二つの顔を持つけれど、いつでもゆるふわな雰囲気だけは忘れないケイちゃんによる、怒涛のアクションストーリー。
2巻である今回は、スナイパー・だりあちゃんの依頼で、奥多摩の麻薬王フカの狙撃をサポートしたり、1巻で殺し合ったみちたかくんの依頼で、ヤクザの事務所を襲撃するヤバイ連中と対峙したりと大忙し。それでも仕事中に勝手にアイスを食べたりして、そのゆるふわっぷりは今回も健在。 そして本作の醍醐味と言える爽快感抜群のアクションシーンや、やたらとキャラが立っている依頼人や標的のアクの強さは今回も健在で、おもしろさにますます加速のかかった2巻にも要注目だ。
オススメボイス!
■ストーリーではなくセンスとコマ割りで勝負する女の子アクションマンガ第2巻。相棒のスナイパー女子が登場し、いよいよ「こうであってほしかった『天使の処刑人バイオレット&デイジー』」になってきた(マクガイヤー/ブログ「冒険野郎マクガイヤー」管理人/ニコ生主)
■ふんわりした雰囲気のケイが、淡々とバイト(=殺し屋)の仕事をこなしていく様が楽しめる。第2巻の後半ではライバルっぽいキャラクターも登場して、今秋発売の第3巻が気になるところである(廣澤吉泰/ミステリコミック研究家)
第9位(48ポイント)
『イサック』 真刈信二(作)DOUBLE-S(画)
『イサック』
真刈信二(作)DOUBLE-S(画) 講談社
時は17世紀前半、舞台は30年戦争まっただなかの神聖ローマ帝国。主人公となるのは恩人の仇を追って、傭兵として単身海を渡ってやってきた日本人・イサック。友も主君もいない土地でひとりの男がスペインの軍勢と渡りあう超骨太エンターテインメントが堂々推参。
『勇午』『スパイの家』の真刈信二と『死がふたりを分かつまで』のDOUBLE-Sがタッグを組んだ新作は、西洋を舞台にひとりの侍が大暴れする軍記もの。
普通この手の作品ではメインの武器となるのは日本刀になりそうなのだが、イサックが愛用するのは種子島銃。大軍を擁してこちらを蹂躙せんと攻めあげるスペイン軍は作画の力もあって、どこからどう見ても圧倒的。そんな大軍相手に、火縄銃ひとつでひとりの男がどう戦いどう生き抜くのか。極上の物語をぜひ体験してほしい。
オススメボイス!
■とにかくカッコイイ!! シビれる、あこがれるゥ!(福丸泰幸/喜久屋書店漫画館京都店 店長)
■厨二爆発! ローマ帝国に甲冑&火縄銃!(侍功夫/映画評誌「Bootleg」代表/映画ライター)
■7世紀のローマ帝国に日本人が現る! ただ、思ったほど違和感なし。ひとりで状況判断して戦う姿はかっこいい(早川博志/恭文堂コミッククラフト店)
第9位【ランク外※】(48ポイント)
『このマンガがすごい! comics 精神病棟ゆるふわ観察日記』 杉山なお
※自社発売のため、正式ランキングからは除外します。
『このマンガがすごい! comics 精神病棟ゆるふわ観察日記』
杉山なお 宝島社
pixiv掲載時から超話題となっていたマンガがついに単行本化! 著者のアルバイト先は精神病棟。うつ病患者、アル中(そしてときどき幽霊!?)……病棟にいるさまざまな患者さんたちとの刺激的な日々が描かれている。
pixiv掲載時は累計100万PVを超える大反響を見せた話題の本作。あまり実態が知られることのない精神病棟だが、作中で描かれる患者、医師、スタッフ(著者含めて)、すべての精神病棟という空間で生活・仕事して生きる人々の言動は、リアルながらも変に生々しくなく、かえって人間味にあふれている。それはひとえに著者の視点、あるいわ「ゆるふわ」なタッチがそうさせるのかもしれない。センセーショナル×ふんわりという新感覚エッセイコミックだ。
オススメボイス!
■精神科病棟の日常はなかなかセンセーショナルなのですが、かわいい絵柄でコミカルに描いているので、変な色眼鏡を入れずに読むことができる。主観を極力取り払って描こうという配慮が感じられるのもありがたいです(ホシ/ごきげんノベルス編集)
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第10位(42ポイント)
『ふたりモノローグ』 ツナミノユウ
『ふたりモノローグ』
ツナミノユウ 講談社
「一生親友でいようね!!」
小学校時代にそんなほほえましい約束をしたひなたとみかげ。しかし気づけば疎遠になってしまいそのまま転校して離れ離れになったのだけど、10年経って高校の教室で、ばったり再会。しかし、みかげはギャルに、ひなたはネクラなオタクにと2人はまったく別世界の住人になっていた。
再び友だちになりたいと思う2人なのだけど、みかげは外見とは裏腹にいろいろ考えすぎるせいで、そして、ひなたは引っこみ思案な性格のせいで、なかなか思うようにコミュニケーションがとれず、いろいろとすれ違うばかり。そんな2人のやりとりは読んでいてとてもほほえましく、胸がキュンキュンすること間違いなし!
オススメボイス!
■2人(途中から3人か)の表面的なつきあいを台詞で、内面をモノローグと顔芸で表す百合(?)マンガ。表面上はとりつくろっていても中身は本当に危なっかしくて笑えます。あと、だんだんと表面も内面も心の距離が近づいていく彼女たちの姿がいい(マキタマキナ/(成年)漫画愛好家)
■同著者による『彗星継父プロキオン』『蟬丸残日録』そして怪作『つまさきおとしと私』における心理描写(いや、心理戦か?)の極みながら、確実に一般ウケも狙える方向性になっていて、AbemaTVでの実写ドラマ化の報も「なるほど~」と納得。過去作(とくに電子書籍化されていない『シュメール星人』)再評価の波もきてほしいものですが……。また、電子書籍版も購入しましたが、紙の単行本の装丁(本の角度を変えると、特殊加工によってモノローグが浮かびあがったりキャラの表情が変わる……など)もすばらしかったです(四海鏡/石ノ森章太郎ファン)
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