業界注目度No.1!?
「このマンガがすごい!WEB」が誇るランキング選者に協力いただくアンケート集計をもとに、決定される毎月恒例の「このマンガがすごい!」ランキング。今月のランキングは……。
「このマンガがすごい!2017」のオトコ編で第1位に輝いた、あの"悪魔的スピンオフ"の第2弾がなんと今回、第1位に!! あのカイジもいたことがある地下労働施設に収容された男がたった一日だけ許された「外出」を華麗に! 優雅に! すごす! ただそれだけのマンガに多くのマンガファンが「ざわ・・ざわ・・」!!
さらにランクインしたのはそれだけじゃありません。読んでると思わずヨダレがでちゃう!? ミシュランガイド調査員が主役のマンガや、ファンのあいだでも超話題になった著者解説つきの超絶バトルマンガ、さらには売れない独身小説家と妖しげな美女との愛の記録などなど、今月もギャグ、バトル、グルメ……と多種多様な作品がランクインしました!!
旬なマンガが多くランクインした今月のランキングを、アンケート回答者のオススメポイントとあわせてチェック!!
(2017年6月1日~6月30日発売作品を集計)
第1位(218ポイント)
『1日外出録ハンチョウ』 福本伸行(協) 萩原天晴(作) 上原求、新井和也(画)
『1日外出録ハンチョウ』
福本伸行(協) 萩原天晴(作) 上原求、新井和也(画) 講談社
大人気ギャンブル漫画「カイジ」シリーズのスピンオフとして、突如登場し各方面で大いに話題を呼び大ヒットした『中間管理録トネガワ』。その原作者である萩原天晴が手がける「カイジ」スピンオフ第2弾が、『1日外出録ハンチョウ』だ!
今回主役に抜擢されたのは『賭博破戒録カイジ』でカイジとチンチロリン勝負を繰り広げた大槻班長。普段は地下労働施設に収容され、まともに日の光を浴びることもできないが、数カ月に一度の楽しみである「1日外出券」を手にしたとき、彼の生活は一変する…!
久しぶりの地上といえど、金もなければ時間もかぎられた、ささやかすぎる自由。だが大槻は読者の意表をつくアイデアで、そんな不自由な地上の一日を最高の休日へと演出していく…!
『トネガワ』が「働く男」を描いた作品だとしたら、こちらで描かれるのは「休む男」…!
ただの二番煎じで終わらない、この悪魔的発想…見逃すわけにはいかない…!
オススメボイス!
■「1日外出録ハンチョウ」はいわずと知れたカイジのスピンオフ。トネガワに続いての登場となったわけですけど、悪人ほど主人公に選ばれやすいという法則でもあるのかな?(笑) 最近流行のグルメマンガ仕様になっているのがまた楽しすぎます(いけさん/ブログ「いけさんフロムエル」管理人)
■『中間管理録トネガワ』に続く「カイジ」シリーズのスピンオフ作品。地下労働施設で賭場を仕切ってカイジと戦った大槻が1日外出の権利を使って、時間制限のあるなかでどのように自由を満喫するか、監視役の黒服たちの目をとおして描いている。豪遊ではなく1点集中で楽しみを最大にしようとする大槻班長の悪魔的思考がすごい説得力で、彼の行動を読めない黒服たちが翻弄される様子に大笑いさせてもらえます。大槻というキャラにはここまでのポテンシャルがあったのかー! と驚きました(宮本直毅/ライター)
■スピンオフならではの小ネタギャグが炸裂。原作のシュールな世界観と食べログ、茨城マルシェなど実在ネタとのギャップも最高。「君の名は」には爆笑してしまいました(井口啓子/文化系ライター)
■これは人生の楽しみ方のバイブルだ! 一度でよいので、大槻班長と1日外出をごいっしょしたい(芝原克也/日販ほんのひきだし編集部)
■悔しいけどおもしろいんだ。もう陳腐になってきてしまっているご飯を食べているだけのマンガじゃなくて、もっとこういうライフスタイルマンガ増えていくのかもしれませんね(八戸/4コマオブザイヤー主催)
■大槻班長が主役! 悪魔的カイジスピンオフ作品はトネガワを超えるおもしろさ。そもそもイカサマで得た悪銭を使って貴重な地下世界から外出、ってのはいったん置いといて、人は休暇をいかに有意義にすごすか、という命題に対し哲学をもって回答する作品といえる。とにかく第一話の、酒が飲みたくとも飲めないランチタイムのサラリーマンをアテに生中を飲むネタを読んだだけで爆笑。トネガワに比して小者なのは明白だが、この男の知恵のまわりり具合に感心(今村方哉/レコード会社勤務)
■いやいやトネガワが当たったからって、調子に乗ってカイジのスピンオフ第2弾なんかやっても、そうそうおもしろくなるはずが……っておもしろいじゃん!!(犬紳士/養蜂家)
■二匹目のドジョウかと思っていたらトネガワよりおもしろい気がする。人生の楽しみかたの指南書として優秀だし「君の名は‥!?」はズルすぎる(漫画トロピーク/謎の社会人漫画サークル)
第2位(122ポイント)
『エマは星の夢を見る』 高浜寛(画) Emmanuelle Maisonneuve / Julia Pavlowitch(作)
『エマは星の夢を見る』
高浜寛(画) Emmanuelle Maisonneuve / Julia Pavlowitch(作) 講談社
舞台はフランス。フードライターのエマは子どもの頃からの夢が叶って、ミシュランガイドの調査員として働くことに。星がひとつつくだけで店の売り上げを大きく左右するミシュランの世界。
はたしてエマを待つのは理想の職場か、それとも厳しい現実か?
元ミシュランガイドの実体験をもとに、どのようにして調査するのか、店を評価する基準はなんなのかなど、これまで謎に包まれていたミシュランの仕事を様々な角度から紹介していく本作。
読者があまり知らない世界を描くお仕事ものの作品でありながら、プロのミシュランガイドが丁寧に解説するフランス料理の描写がとてもおいしそうで、グルメマンガしても三ツ星級です!
オススメボイス!
■ミシュランの調査員という特殊な職業の主人公の成長譚。恋に仕事に悩むエマはかわいくも知性的。きちんとした取材を思わせるディテールがおもしろい。職業マンガとして読んでもおもしろい(太田和成/TSUTAYA BOOK STORE 五反田店 コミック担当)
■かのミシュランガイドの調査員を主人公にすえた異色作。骨太の原作がついていることで、知的な好奇心を満たせる一方、日本人にとって心地よい異文化の距離感を獲得できたのではないかと感じています(林子傑/海外翻訳者)
■「高浜寛と『モーニング』」という意外な組みあわせが素敵な作品を生みだした。ミシュランガイドの調査員、という仕事のたいへんさ、プレッシャーをひとりの女性の視点から描く。お仕事マンガとしても、女性の心理を丁寧に描く物語としても、おもしろい(山本浩平/まんだらけうめだ店コミックスタッフ)
■知られざるミシュランガイド調査員の日常を描いたお仕事マンガ。厳格なルールのもとで行われる多忙な業務を、プライドを持って軽やかにこなす調査員たちの姿は、見ていて気持ちがよい(芝原克也/日販ほんのひきだし編集部)
■グルメマンガは数あれど、料理に対する正確な知識と深い理解を併あわせ持った作品は数少ない。本作が描くのは「これぞフランス」というリアリティと豊かさにあふれた料理たち。主人公のモノローグによる解説が心地よく、そしてなにしろとてもおいしそうだ。とりあえずクスクスロワイヤルソースが別添えのナヴァランとアンチョビのフリットが食べたい。欲をいえばカラーで読みたかった!(小田真琴/女子マンガ研究家)
第3位(112ポイント)
『HUNTER×HUNTER』 冨樫義博
『HUNTER×HUNTER』
冨樫義博 集英社
物語の続きがどうなるのか、そしてその続きが載るのはいつなのか。そうやって常に読者をやきもきさせ続ける『HUNTER×HUNTER』の最新巻が、雑誌での連載再開にあわせて1年ぶりに登場!
主人公のゴンは今回お休みでかわりに描かれるのは、幻影旅団団長・クロロと昔から彼を付け狙うヒソカという、敵役同士のデスマッチ! 他人の念能力を盗むことのできるクロロは、これまでに手に入れた複数の能力を同時発動し、複雑怪奇な戦い方でヒソカを翻弄していく。
また幻影旅団と深い因縁を持つクラピカは、カキン王国の王子たちとともに暗黒大陸ヘと出航するも、さっそく船内で事件に巻きこまれ……! 待ちに待った暗黒大陸編が本格的に始動したが、そのおもしろさは依然変わらず。
あとは今回の連載が一週でも長く続くのを祈るだけだ!
オススメボイス!
■主人公が不在であるにもかかわらず、ちゃんと物語が進んでいっている印象がある。しかし、本当にすごいのは、その物語の全容が想定をはるかに上回るものになるだろうと予感させられる点だ。ヒソカVSクロロのドリーム・マッチが、いかなる決着を迎えるか。推測できた人間は、どれだけいるだろう(森田真功/ライター、ブログ「Lエルトセヴン7 第2ステージ」管理人)
■連載再開にあわせての最新刊。ヒソカVSクロロという、読者が待ちわびた対決を濃密に描く。本誌連載も怒涛の展開でおもしろく、さすがだよなあ。めずらしくも著者の自作解説が入っているのは、驚きでもある(soorce/オヤジ漫画系ブロガー)
■1年ぶりの新刊! 団長とヒソカの殺しあいはハメ技で勝利する格ゲーを見ているかのような、おもしろいけど盛りあがりに欠けているように感じましたが、その後の展開に度肝を抜かれました。さすがは『HUNTER×HUNTER』。さすがは冨樫義博(フラン/ブログ「フラン☆Skin」管理人)
■悔しいけど、本当に悔しいけどおもしろいから続きを描いてほしい(マキタマキナ/ (成年)漫画愛好家)
■「ジャンプ」での連載開始にあわせて、新刊が発売されるのが恒例行事となってしまった『HUNTER×HUNTER』。十何年前から因縁が描かれ続けていたヒソカ対クロロというカードが最新刊でついに実現!(犬紳士/養蜂家)