アニメ「あしたのジョー」をつくった男、出﨑統のすべてに迫る!
「週刊少年マガジン」(講談社)の1968年1月1日号から連載が開始された「あしたのジョー」。
原作の梶原一騎(高森朝雄)と作画担当のちばてつやがタッグを組んだ本作は、「ボクシング」にすべてを賭けた男、ジョー(矢吹丈)の姿を描き、多くの読者の心を震わせてきた、いわずとしれた名作です。
今年、そんな「あしたのジョー」が、なんと生誕50周年を迎えました!
す、すげー!!!!!
これまで、実写映画化や舞台化など、様々なメディア化がなされてきた「あしたのジョー」。そのなかでも、「真っ白な灰になるまで燃え尽きた」ジョーのカットが印象的な、アニメ「あしたのジョー」を思い浮かべる人も多いのでは?
じつは「あしたのジョー」のアニメ化には、構想からなんと足かけ3年もかかっていたことをご存じでしょうか……!?
だれよりも早くそんな「あしたのジョー」のアニメ化を切望し、自ら演出を手がけたのが、「出﨑統」という男。彼は、見せ場となる場面をイラストタッチで表現する「ハーモニー(止め絵)」や、セルアニメに特殊な手法で撮影された光を合成する「入射光」など、現代のアニメーションでも多用されている表現技法を生み出した、まさに「日本アニメーション演出の雄」なのです!
今回は、出﨑統氏の仕事を一冊にまとめたファンブック、『完全解析! 出﨑統 アニメ「あしたのジョー」をつくった男』のなかから、抜粋して「出﨑統」の魅力を紹介していきます!
『完全解析! 出﨑統 アニメ「あしたのジョー」をつくった男』
別冊宝島編集部:編 宝島社 ¥1,600+税
(2018年3月26日発売)
本作は、『あしたのジョー』『あしたのジョー2』を中心に、『ガンバの冒険』『スペースコブラ』『エースをねらえ! 』『宝島』といった日本アニメ史に残る不朽の名作を総チェック!
さらに、現在のアニメの演出でも多用されている、「ハーモニー」「透過光」「繰り返しショット」をはじめとした、いわゆる「出﨑演出」と呼ばれる特殊技法をカラー解析!
たとえば……
ハーモニー
ゲロ、いや……吐しゃ物すら光ってしまう「光」を用いた演出技法の
透過光
カーロス・リベラやホセ・メンドーサなど、ジョーの歴代のライバルたちが「これでもか!」と画面上で繰り返される……
繰り返しショット
などなど、数々の出﨑アニメのなかから、「出﨑演出」が光る名シーンをカラーで紹介!
さらに! 出﨑統の「仕事」を知るクリエイターや、人気のクリエイター陣への特別インタビュー&寄稿も掲載!!
『ガンバの冒険』『スペースコブラ』『エースをねらえ!』『宝島』といった日本アニメ史に残る不朽の名作を生み出した出﨑統。
そんな、日本アニメの黎明期を出﨑氏とともに支え、「アニメーション演出家・出﨑統」を間近で見てきた、日本を代表するクリエイターたちに、「出﨑統」を語ってもらいました!
出﨑統の兄である出﨑哲氏や、
原作者のちばてつや氏(マンガ『あしたのジョー』作画担当)
『この世界の片隅に』の監督を務めた、片渕須直氏(アニメーション監督)
さらになんと! 本書初公開の、出﨑統の生前インタビューも特別掲載!
日本のアニメ界について、出﨑統がぶった切る!
そのほかにも、丸山正雄氏(アニメーションプロデューサー)、金山明博氏(『あしたのジョー』作画監督)、杉井ギサブロー氏(アニメーション監督)、高橋宏固氏(『家なき子』撮影監督)、寺沢武一氏(『スペースコブラ』原作)、大塚明夫氏(ブラック・ジャック役)へのインタビューのほか、杉野昭夫氏(『あしたのジョー』作画監督)、小林七郎氏(アニメーション美術監督)、高森城氏(『あしたのジョー』原作・高森朝雄<梶原一騎>長男、すがやみつる氏(漫画家)など、出﨑統と親交のあった方々への寄稿も掲載と超豪華!
特に数々の出崎伝説のなかでも、作品をめぐっての山崎忠昭と雪室俊一といった名だたる脚本家たちとの口論や降板にいたるまでの真相についても本書のなかで言及されている!
今も語り草となっているアニメの一番熱かった一時代が出﨑とのエピソードとともに蘇る。
今まで語られてこなかった数々の真実を、本書にてたしかめてほしい!
さらに、新作『メガロボクス』の世界にも迫る、森山監督インタビューも掲載!
もちろん、4月5日~ TBSほかにて放送予定の「あしたのジョー」をベースにした新作アニメ、『メガロボクス』の最新情報も!
今回、初のアニメ監督を務めた森山洋監督へのインタビューも掲載しております!
「メガロボクス」の公式サイトは <コチラから!>
のべ256ページもの大ボリュームでお届けする、永久保存版間違いなしの一冊!
「あしたのジョー」をリアルタイムで観ていなかった方々も、この本を片手に、ぜひ「あしたのジョー」の世界にどっぷりと浸ってみてはいかが?