最新作『機動戦士ガンダムNT』につながる一角獣の伝説! そのすべてをこの1冊に!!
世代を超えて愛され続けている名作『機動戦士ガンダム』シリーズ。 なかでも大きな人気を誇るのが、『機動戦士ガンダム』から連なる宇宙世紀(Universal Century、略称はU.C.)の物語である。『Z』『ZZ』『逆襲のシャア』など、『機動戦士ガンダム』の正当な続編として数々の作品が生まれ、一大サーガとなっている。
そして、その宇宙世紀を舞台とする劇場版最新作『機動戦士ガンダムNT』が、11月30日に公開された。「ガンダム」ファンなら必見の一作だが、本作を観るうえで、必ずおさらいしておきたい1作が存在する。
知ってのとおりそれが、『機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)』である。
最新作『NT』は、『UC』の1年後を描く物語であり、『UC』で描かれた騒乱は背景として必ず押さえておくべきだからである。
折しも、本日、そんな『UC』を徹底的に分析したファン必見の1冊、『機動戦士ガンダムUC コンプリート・アナリシス』が発売された。
『機動戦士ガンダムUC コンプリート・アナリシス』
別冊宝島編集部(編) 宝島社 ¥1,800+税
(2018年12月7日発売)
タイトルからも明らかなように、『UC』は「ガンダム」シリーズ全体の中でも非常に重要な1作。というのは、タイトルの「UC」は、一角獣=ユニコーン(Unicorn)をモチーフとする主役機・ユニコーンガンダムを意味するとともに、宇宙世紀(U.C.)をも含意する。
宇宙世紀は、これまでの作品で繰り返し描かれてきたとおり、戦争の繰り返しによる血塗られた世紀。
その100年の歴史に封印されてきた闇を明らかにする重厚な物語を、
本書では「100を超える豊富な機体群の紹介」「徹底的なストーリー解説」「制作陣へのインタビュー」など多角的な視点で分析している。今回は特別にその一部を紹介しよう。
美麗フルカラーで『UC』のビジュアルを堪能! 全登場MS・MA解説!!
「ガンダム」シリーズといえば、絶対に外せないのが、MS(モビルスーツ)。宇宙世紀の歴史は、このMSの進化の歴史といっても過言ではないだろう。つまりMSの進化の系譜をたどることで、その背景もまた見えてくるのだ。
本書では『UC』主役機であるユニコーンガンダムをはじめ、バンシィ、シナンジュといった強敵はもちろん、Zプラス、スタークジェガンといった戦場の主役である量産機まで網羅。ちらっと登場しただけだったリ・ガズィやネモⅢ、量産型キュベレイなども完全フルカラーで解説している。劇場やアニメで一度観ただけでは、気づかなかった意外なMSも見つかるかもしれない。
また、あわせて注目すべきは、MSの開発系統である。宇宙世紀の「歴史」が、ひとつのテーマとも呼べる『UC』だけに、そこに登場する機体たちが持つ「歴史」にも注目。『ガンダム』の舞台となるU.C.0079から、『UC』の舞台U.C.0096までの四半世紀近くのなかで、枝分かれしながら進化してきたMSの関係を開発系譜としてまとめることで、作品に登場する機体の背景に存在する宇宙世紀の歴史を浮き彫りにしている。
このほかにも、巻頭には『UC』のキービジュアル・DVD封入特典の特製スリーブ画稿をフルカラー掲載、また、主要MSの設定画稿も掲載されており、心ゆくまで『UC』のビジュアルを楽しむことができる。
壮大なストーリーに迫る! 全話ストーリー解説&キャラクター相関図!!
繰り返しになるが、『UC』は宇宙世紀の歴史そのものに深く関わるストーリーを描いた1作。宇宙世紀の始まりに隠された「歴史の闇」に関わり、宇宙世紀を支配してきた地球連邦をも揺るがしかねない秘密を秘めるという“ラプラスの箱”を巡るストーリーは、見どころ満載だ。「ガンダム」シリーズに登場する新人類を指す概念“NT(ニュータイプ)”、時間軸上『UC』の直前に位置する『逆襲のシャア』でも物語の根幹に関わった“サイコフレーム”など、おなじみのキーワードも飛び出し、全7エピソードとは思えない濃密な内容となっている。
本誌では、そんな『UC』の全7エピソードをすべて個別解説。その見どころとともに、ストーリーを追っていくことができる。
加えて、主人公のバナージ・リンクスや、ヒロインであり、過去のファンならその行方が気になっていたオードリー・バーンことミネバ・ザビ、「ガンダム」シリーズの名ライバルであるシャアを彷彿とさせるフル・フロンタルなど、魅力的なキャラの関わりも複数の人物相関図としてまとめている。ストーリーの進行とともに移り変わっていく人物の関係を見ることで、より深く物語を理解することができるだろう。
スタッフが明らかにする『UC』の秘密! スペシャルインタビュー!!
さらに、本誌では『UC』の世界観を別の角度から読み解くヒントとして、『UC』の制作に関わったスタッフ陣へのスペシャルインタビューも掲載している。ここだけでしか読むことのできない貴重な内容となっている。
小倉信也(設定考証)
『プラネテス』『翠星のガルガンティア』など、多くのアニメ作品で設定考証を手がける。『機動戦士ガンダムUC』では福井晴敏氏の小説、そしてOVAに参加している。
玄馬宣彦(総作画監督・メカニカルデザイン)
『攻殻機動隊 STAND ALONE COMPLEX』のメカ作画監督ほか、豊富な経験を持つ。『機動戦士ガンダムUC』ではメカニカルデザイナー・総作画監督のほか、戦闘シーンの演出も担当した。
『UC』が宇宙世紀を紐解く物語であるということは、その『UC』を紐解く本誌を読むことは宇宙世紀そのものを読み解いていくことに等しい。“ラプラスの箱”が驚くべき「秘密」を明かすものであるように、あなたも本書を読み解くなかで『UC』の、また宇宙世紀そのものの、いまだ知りえぬ「秘密」を見つけることになるだろう。それが何であるかは……自身の目で確かめてほしい。
『機動戦士ガンダムUC コンプリート・アナリシス』
別冊宝島編集部(編) 宝島社 ¥1,800+税
(2018年12月7日発売)