第4位(104ポイント)
『恋は雨上がりのように』 眉月じゅん
『恋は雨上がりのように』
眉月じゅん 小学館
無口で美人な女子高生・橘あきらが、バイト先で恋に落ちた。その相手は、バツイチ子持ちで“頼れる年上”からもほど遠い、さえないファミレスの店長。学校生活にも屈託を抱える彼女は、どんどんオジサンへの想いが加速して……。
黒髪ロングヘアーの美少女が、なぜこんなオジサンに惹かれるのか? 恋愛模様のなかで少しずつ描かれていくあきらのキャラクター背景が、その巧みな描写とともに話題となりました。
オススメボイス!
■全おじさん読者に夢と希望を与えてくれるまさに「恋は遠い日の花火ではない」なお話。クールな女子高生の秘めた想いに気づかない冴えないおじさん。2人のやりとりに ヤキモキしつつニヤニヤしまくりでした(杉山陽一/「COMIC ZIN」秋葉原店 コミックバイヤー)
■主人公のあきらちゃんが無口だけど健気でとにかくかわいい! 完全に店長目線で読んでいます。心臓に悪い(笑)(太田和成/「あゆみBOOKS」五反田店 コミック担当)
■長身の無表情系JKが、繰り広げる冴えないおじさんとの一方通行な恋愛の話。いろいろと不安定なヒロインだけど、保護欲を刺激する魅力があります!(エロ上司/「とらのあな」商品課バイヤー)
■女子高生が恋したのは冴えないオジサンだった! という、オッサンからするとドリームなお話。ヒロイン目線から描かれるストーリーが思春期っぽくて、オッサンドリームだけでなく、リアルさとの融合具合がお見事。絵柄やマンガの間もよく、誰にでもおススメできる優しいラブストーリー(麻野昌三/「わんだ~らんど」なんば店)
■一見どこにでもあるよな設定、お話なんだけど、どこか引き込まれる。これは作家さんの力とやっぱり主人公の魅力が大きい!(福丸泰幸/「喜久屋書店」漫画館京都店 店長)
第5位(102ポイント)
『私を連れて逃げて、お願い。』 松田洋子
『私を連れて逃げて、お願い。』
松田洋子 KADOKAWA
同居する祖父母に徹底的に管理されて育った女子大生・日芽(ひめ)は、ある日、王子様の格好をした劇団俳優の央治(おうじ)と出会う。いつか「王子様が自分を迎えにきてくれる」ことを本気で待っていた日芽は、央治が犯した犯罪がきっかけで、奇妙な逃避行に加担することに……。
“痛い”男女の「ボーイ・ミーツ・ガール」に端を発するロード・ムービーに、作者ならではの濃いキャラクターが絡んだ一癖も二癖もある展開が支持されました。
オススメボイス!
■社会不適合者をコメディタッチで描く天才作家である。人は十全でなく、何かどこかが欠落しているものであるのだが、松田洋子はその透徹した眼でいとしいものとして描く。この2人の恋愛は成就するのか、しないのか(今村方哉/レコード会社勤務)
■毒々しいメロドラマ。最高です(かとうちあき/「野宿野郎」編集長【仮】)
■これは愛することも愛されることも知らない主人公たちが、消せない罪を背負ったまま少しずつ優しさの真似ごとを覚えていく物語。 彼らのしてしまった事を思えばこのまま穏やかな日々を祈るわけにはいかず、しかし幸せになってほしいと願わずにもいられない。もどかしくて、せつなくて、とにかく続きが気になるマンガです(ササナミ/ブログ「雑食商店街3373番地」管理人 兼 書店員)
■ファンタジーと現実がグロテスクに美しく交錯する世界は、これぞ「残酷メルヘン」! 厳しい現実に翻弄される愚かな人々を容赦なく、愛をもって描き出す手腕はあいかわらず。デッドエンドな愛の逃避行という意味では、瀬々敬久『ヒステリック』を彷彿させて好み。続きが気になります(井口啓子/文化系ライター)
■かなりディープな因果路線であるにもかかわらず、どのシーンにもフワッっと笑わせるサムシングがあるのがすばらしい(大西祥平/漫画評論家)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!!
第6位(58ポイント)
『恋と嘘』 ムサヲ
『恋と嘘』
ムサヲ 講談社
人口減少抑止策の「超・少子化対策基本法」が施行されている世界。高校1年生・根島由香吏は5年間片思いしていた高崎さんに告白して両想いとなるが、そこに政府からの通達がもたらされ……。
“恋愛が禁止された時代”というディストピア的なSFシチュエーションと、純愛に奔走する根島由香吏ことネジの懸命さ、そしてとにかくかわいい女の子っぷりに注目が集まった模様。
オススメボイス!
■体温を感じさせるキスシーンを惜しげもなく繰り出して、それでもキス単価を下げない描写力に注目です(KT./マンガと装丁の紹介ブログ『良いコミック』管理人)
■ひとつ制約を入れることで、こんなにも恋愛感情が浮き彫りになるのだと驚かされる作品。サスペンス的なハラハラも魅力(たまごまご/ライター)
■正直、淡々と読み進めていたのですが、最後の展開には素直に驚き、力強く「Yes!!!!!!」とガッツポーズした(ちょうあゆ/編集)
「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!!