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『地上100階~脱出確率0.0001%~』 桃田テツ (画) 黒井嵐輔 (作)【日刊マンガガイド】

2018/03/30


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『地上100階 ~脱出確率0.0001%~』

  

『地上100階 ~脱出確率0.0001%~』 第1巻 
桃田テツ (画) 黒井嵐輔 (作) LINE株式会社

デスゲームマンガ、それは登場人物を絶体絶命の状況や脱出不可能の極限状態に追いこむことで、人間の本性を暴きだしギリギリの心理状態での戦いを描こうとする作品。
そんなデスゲームマンガの醍醐味を味わえるのが、LINEマンガでもランキング1位の『地上100階 ~脱出確率0.0001%~』だ(2018年2月26日~3月4日の週間読者数)。

舞台となるのは、地上100階建ての巨大建造物・バベルダンジョン。チャレンジャーと呼ばれる参加者は数々の試練を超えて無事脱出することができれば、賞金100億円を獲得! だがリタイアはいっさい許されず、脱出に失敗すれば待っているのは無残な死のみ!
こんな悪趣味で危険なゲームに参加しようとする者にまともな人間がいるはずもない。警察から逃亡中の犯罪者すら参加可能であり、彼らに共通するのは自分の目的のためなら他人を躊躇いなく踏み台にできるという点だ。

こんな参加者が集まって命がけのゲームを行うのだから、当然ただですむはずがない! 死にかけている人間を見殺しにする者、溺れる人間にトドメを刺す者、女性参加者を無理やり奴隷にする男、脱出が不可能と見るや自暴自棄になって女性参加者を無理やり襲おうとする男たち……盛りだくさんのゲス野郎のおかげでセクシーカットは充実だ!

一見、暴力がすべてを支配するように見えるバベルダンジョンだが、ただそれだけのゲームではない。あくまでこれは参加者同士が殺しあうサバイバルではなく、運営が仕掛けたミッションを攻略するための脱出ゲーム。攻略のためにはわずかなヒントを元に出口を探さなければならないのだが、運営は参加者をガチで殺しにかかっている。いきなり硫酸を浴びせられることなんか当たり前! 生きて脱出するためには腕力や凶暴さだけではなく、ゲームを攻略するための知恵や閃きも必要になってくるのだ。

そして、こんな阿鼻叫喚の地獄絵図に足を踏みいれたのが主人公の黒海樹。見るからに普通の男子高校生な彼だが、なんと部分的に記憶喪失になっており自分がなぜこのダンジョンに参加することになったのかいっさい覚えてない! おかげでほかの参加者と違って、人間として常識的な判断ができるのだが、その常識は果たしてこのダンジョンのなかでプラスに働くのだろうか……。

というわけで命がけのゲームに参加しモラルが崩壊した人々の姿を描く、『地上100階~脱出確率0.0001%~』。閉鎖環境で繰り広げられる極限の人間模様ばかりに目が奪われがちだが、樹はなぜ記憶を失っているのか、塔で運用されている異様に発達した科学技術の正体は何なのか、そもそもなぜこのようなゲームが誕生したのか、などなど多数存在する謎も大きな読みどころのひとつである。果たして樹たちは、無事に生き延びてこれらの真相へとたどりつくことができるのか!?



<文/構成・犬紳士>
養蜂家。好きな野鳥はメジロ。

単行本情報

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