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『左門くんはサモナー』 第6巻 沼駿 【日刊マンガガイド】

2016/10/26


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『左門くんはサモナー』


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『左門くんはサモナー』 第6巻
沼駿 集英社 ¥400+税
(2016年10月4日発売)


自己中心的生き方を誇る悪魔召喚士・左門くん。
親切なてっしーこと天使ヶ原さん「良い人気取り」呼ばわりして、足を引っ張るドタバタ悪魔コメディ。
左門くんのクズっぷりがとどまるところを知らない。
祭りの夜店では悪魔を使って荒稼ぎしようとイカサマ、ネトゲに入っては荒らし放題。
いちいちやることがせこい。いっしょに悪事を働いていた親友・九頭龍くんが、意外と客観的にてっしーや左門くんを見ている大人びた人間だと判明。
ますます左門くんだけ極端にゲスいのが浮き彫りに。

第6巻では、ギャグ一辺倒だったこのマンガに大きな揺れが起きる。
悪魔といっしょにアイドルグループとしてデビューするハメになったてっしー。
あっという間に人気者になった。
自由をすっかり奪われた彼女は、左門くんに電話をかける
「私ね アイドルの仕事は凄くやりがいがあると思ってる」
「でも 私はアイドルを辞めたい 助けて?」
左門くんは即答。「いいよ 君がそうしたいなら」

左門くんの行動原理は「自分の欲望に正直か否か」。だれかのために動く人を心底嫌う。
てっしーは、親切であると同時に、押しに弱いだけな一面がある。
今回の左門くんへのてっしーの願い事は、身勝手。アイドルを辞めたら困る人は多い。
左門くんは彼女がようやく「自分がこうしたい」という思いを口に出したからこそ、救ったのだ。

第1巻冒頭で書かれていた文言があらためて繰り返される。
「お忘れかもしれないけれど これは私が地獄に落ちるまでの物語」
テーマになる「自分の欲望のための行動」の意味は、てっしーのなかに生まれつつある嫉妬なども含んで、第6巻で一気に複雑になった。
その言葉の真意が明かされるのを、ゲス左門くんの行動を楽しみながら見守りたい。



<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」

単行本情報

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