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【3月の「このマンガがすごい!」ランキング オトコ編】『このマンガがすごい!2015』オトコ編第1位『聲の形』大今良時の新作がすごい! オトコ編第1位は……

2017/02/20


業界注目度No.1!?
「このマンガがすごい!WEB」が誇るランキング選者に協力いただくアンケート集計をもとに、決定される毎月恒例の「このマンガがすごい!」ランキング。今月のランキングは……。

2017年最初の話題作になったのは、そのセンセーショナルなテーマと絶妙な心理描写が話題をさらった『このマンガがすごい! 2015 』オトコ編第1位作品『聲の形』の大今良時の最新作!
さらには今月は、手塚治虫のパロディなどで読者の大きな支持を受ける田中圭一が、2作品ランクイン。しかも、そのテーマは2つともこれまでの作風とはまったく異なる骨太かつヒューマンなもの!?
さて、いったいどんな作品がランクインしているのでしょうか?

(2017年1月1日~1月31日発売作品を集計)


⇒⇒⇒ランキング「オンナ編」も要チェック!!


第1位(208ポイント)

『不滅のあなたへ』 大今良時

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『不滅のあなたへ』
大今良時 講談社

あらゆるものの姿を写しとり、そのものに変化することができる「球」が石になり、コケになり、オオカミの姿を得た。意識を持った“それ”は、雪原の廃村にたったひとりで暮らす少年のもとへ帰る。少年はオオカミを「ジョアン」と呼び、遠き南の楽園を目指して旅を始めた。

前作『聲の形』でもその巧みな心理描写で多くの読者をひきつけた著者の最新作はSF!? ファンタジー!? 寓話!?
衝撃的な展開に、序盤から大反響を呼んでいます!

オススメボイス!

■『聲の形』が記憶に新しい大今良時先生の新作です。今作の主人公は珠です。球体です。そのありとあらゆる姿を写しとり変化することのできる珠がオオカミからひとの姿になって旅立つところから始まります。第1巻はプロローグなのでまだ詳しい世界観など明かされないのですが、珠がオオカミとなって人間の少年と出会いその姿を写しとり人間になるエピソードのはかなさと美しさ。これだけでもこの作品に大いに期待できるのではないでしょうか。なにせ大今良時先生の作品ですから……期待をせざるをえないでしょう!!(ゴロー/AV男優)
■世界観に魅力を感じる。これからが楽しみ(マキタマキナ/(成年)漫画愛好家)
■大今良時の新作、というだけで期待が大きく、実際に読んだらまったく期待を裏切られなかった。物語が、人物が、世界が丁寧に綴られている。この先も期待がふくらむ(稲垣高広/ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人)
大名作になる予感しかない! 何者かによってこの地上に投げ入れいられた“球”。あらゆるものに擬態というよりそのものに変化して行く。物語ははじまったばかり(今村方哉/レコード会社勤務)
■新しい『火の鳥』が始まったような期待感。どこに連れていかれるかわからないバスに乗ってしまった気分だが、運転手が大今良時なら、まぁすごいところへ連れていってくれるに違いない(加山竜司/フリーライター)
■『聲の形』でもそうだったけれど、そういった世界で生活する人へのイマジネーションがすごい。物語の伸展はまだまだだが絶対的な期待感がある(太田和成/あゆみBOOKS五反田店 コミック担当)
■大今良時の新作、壮大なSFファンタジーの幕開け。なんらかの大いなる存在が地上の情報を収集するために送りこんだ不定形の「球」が、出会ったさまざまな人や動物の外見・感情を模倣しながらさまよい、この世にあふれる生と死を見つめていく。『マルドゥック・スクランブル』コミカライズ、『聲の形』そして『不滅のあなたへ』と題材は毎回大きく異なりながら、そのすべてに「生きること」を泥くさいほどにまっすぐ見つめる真摯な視点が通底している(宮本直毅/ライター)
■『不滅のあなたへ』は『聲の形』の大今良時の最新作。前作とはうって変わってのファンタジーですけど、人間がひとりしか出ない第1話に度肝を抜かれました。なにか哲学的というか、手塚治虫的なものを感じましたけど、連載一話目としてはかなりの冒険だったんじゃないのかな?(いけさん/ブログ「いけさんフロムエル」管理人)
■『聲の形』の著者最新作!! 読むにつれてなかに引きこまれます(平田/旭屋書店なんばCITY店 コミック担当)
■形態を自在に変化させる超越的な「球体」が、まったくの白紙状態からはてしのない彷徨を通して少しずつ何かを得ていくファンタジー。知性や理性を持つ超越的存在が人間を見つめる話はいろいろあれど、本作の主人公である(球)は理性も感覚もない「真っ白な」観察者であることがキモであり、また魅力的だと感じる。「獲得の物語」はどこまで行くのか、目が離せない(さすらい/ブログ「(怒りの以下略)」管理人)
■作劇作画ともに腰をすえてスタートした感じ。あえて期待値前倒しで楽しみにしている(辻 真先/アニメ脚本家・ミステリ作家)
■とてつもなくすごい物語が始まった気がする。この作品には人気取りとか考えないで、思う存分好きなものを完結まで描いてほしい(芝原克也/日販ほんのひきだし編集部)

「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!
著者インタビューは、コチラ!


第2位(194ポイント)

『とんがり帽子のアトリエ』 白浜鴎

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『とんがり帽子のアトリエ』
白浜鴎 講談社

「魔法使い」にあこがれる小さな村の少女・ココはある日、魔法使いのキーフリーと出会う。
好奇心旺盛なココは、村に飛来した空飛ぶ馬車「羽根馬車」が故障したのをキーフリーが魔法で修理する瞬間を目撃してしまい……。

これぞ王道ファンタジー! ともいうべき精緻な絵柄で新鮮なインパクトを与える、『エニデヴィ』などの作品を持つ白浜鴎の最新作。
「魔法」の発動システムなど世界観を丁寧に見せる著者の手腕が存分に発揮されています。

オススメボイス!

■わくわくする正統派ファンタジーマンガ!! 魔法の仕組みや魔法を使う人、使えない人が、主人公によってどう変化していくのか、あるいは変化せず秘密は守られるのか、主人公に魔法使いの掟を破らせた者の正体は? 気になることはたくさんあります。主人公の成長や修行仲間との関係がどうなっていくのかも楽しみです。絵も物語にマッチしていて素敵な雰囲気で、続きが早く読みたいです(アキミ/「ボーイズラブを読む!」管理人)
■緻密かつかわいらしい絵柄は、ファンタジックな物語との相性が抜群。「禁の違反」から始まる王道は、ほどよい緊張感と、大きなワクワク感に包まれており、ページをめくる手を止められない。先が待ちどおしい(漫画トロピーク/謎の社会人漫画サークル)
■普通の女の子が魔法使いになる成長譚だが、その憧れと引き返せない動機づけが一本の線に集約されていくストーリー構成力が見事。さらに抜群の「絵で見せる力」。コマで読み進めるマンガの基本構造を利用したような表現方法も随所にあふれている。完成度が高い野心作(加山竜司/フリーライター)
■画力ももちろんのことながら、内容がとにかくすばらしい!! 魔法使い好きにおすすめです(平田/旭屋書店なんばCITY店 コミック担当)
■世界観もきちんとしているし、画力もすばらしい。何より話がおもしろい。重版は必然(早川博志/恭文堂コミッククラフト店)
ココの魔法使いに憧れる姿がかわいい! 王道のファンタジーですが、次巻が気になります(宮脇書店本店/コミック担当)
■ひとコマひとコマが絵本の1ページのような高い完成度なのに、それが躍動感を持って動いて見えるすばらしさ! 本当に読み終わるのが惜しくなる作品(芝原克也/日販ほんのひきだし編集部)


第3位(160ポイント)

『映像研には手を出すな!』 大童澄瞳

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『映像研には手を出すな!』
大童澄瞳 小学館

自分の考えた「最強の世界」で大冒険するのが夢の芝浜高校1年生・浅草みどりは、同級生の金森さやかを誘って見学に行ったアニメ研の上映会中に、黒ずくめの男たちに追われるカリスマ読者モデルの同級生・水崎ツバメを機転で救う。
親の押しつけで映画俳優になることを強制されるツバメはなんとアニメーター志望! 「設定が命」でアニメ制作を目指すも肝心な一歩が踏み出せないみどりは、金もうけ大好きなさやかのひと言をきっかけに、この3人で「最強の世界」を実現しようと決心する。

高校では映画部に所属し、美術学校卒業後に独学でアニメーション制作を行っていたという異色の経歴を持つ漫画家の商業誌デビュー作。
アニメーションを思わせるスピーディかつ情熱的な展開に、引きこまれます!

オススメボイス!

■映像研究会と称してアニメ制作に没頭する女子高生の青春活劇。3人が作り出す豊かな物語世界に胸が高鳴る。第1巻の最終話が圧巻で、3人の初めての作品を観た観客が「これ続き観たいね」とつぶやくくだりに、私もまったく同じことを思った(ぶち猫/ブログ「ぶち猫おかわり」管理人)
■女子高生が部活でアニメをつくるというまぁありがちな話なんですが、このマンガのすごいところは、アニメの描画技法でマンガを描く部分ではないでしょうか。たとえばマンガにしては異様に書きこまれた背景、パースのついた立体的な構図。マンガではありえなかったパースのついた吹き出しなど、ほかのマンガでは見られないものばかりです。これはマンガにおける新しい表現手法を感じます。絵柄や作風が宮﨑駿監督(スタジオジブリ)にどこなく似ていて、そんな宮﨑駿監督のマンガ、『雑想ノート』でおなじみの作中メカの図解ページなんていうのもあるのが非常におもしろいところです。主人公の女子高生たちも非常に個性的。そのなかでもおでこにメガネをのせた金森さやかの人相のわるさが最高ですよ!!(ゴロー/AV男優)
■舞台設定、キャラクターともに最高! ふきだしのパースや細部へのこだわりが作品にものすごい深みを与えている。マイナーな部活でもJK3人寄らば、かしましくも無敵感たっぷり。早くもアニメを観たいです。OVA付き特装版とか絶対に買っちゃいます(太田和成/あゆみBOOKS五反田店 コミック担当)
■アニメ製作に邁進する女子高生3人の物語。想像力は何人にも邪魔されないとばかりに妄想に行動に全力疾走するさまに感動せずにいられない。新しい世界の広がりと動きを感じる(すけきょう/ブログ「ポトチャリコミック」管理人)
■随所にアニメ的な表現を使いながら、想像力によって世界が構築されていく様に、ワクワクしてしまう。楽しい作品が始まった(ふな/ブロガー)
■あ~高校の時の部活ってこんなだったよな~と懐かしく思い出しました。動画にならなかったコンテや設定の山、昼食時や放課後のバカ話がブワッとよみがえり思わず涙。脳内だけ20年以上前にタイムスリップできる酩酊感にうっとり(杉山陽一/COMIC ZIN秋葉原店 コミックバイヤー)
■設定図の精密さに驚愕!! オタクが力をあわせればなんでもできると思わせる力作(早川博志/恭文堂コミッククラフト店)
■ごちゃごちゃした細かい設定の世界と、ダイナミックに動く妄想の映像化。マンガを読んでいてこんなに楽しくて、ワクワクしたのは久しぶりだった(芝原克也/日販ほんのひきだし編集部)

単行本情報

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