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12月3日は初代プレステの発売日 『ゲームクリエイター列伝』を読もう! 【きょうのマンガ】

2014/12/03


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『ゲームクリエイター列伝』第2巻
平沢たかゆき 講談社 \360+税


12月3日はソニー・コンピュータ・エンタテインメント(SCE)から、初代PlayStation(プレイステーション)が発売された日である。
1994年に発売されたので、プレイステーションは今年でちょうど20周年を迎えることになった。

プレイステーションは、セガ・エンタープライゼス(現:セガ)から同時期に発売されたセガサターンと、「次世代ゲーム機戦争」を繰り広げた。
3Dポリゴン技術を駆使したゲームタイトルや、スクウェア(現:スクウェア・エニックス)やナムコ(現:バンダイナムコゲームス)といった魅力的なサードパーティが話題を呼び、発売から3年後の1997年には国内累計出荷台数が1000万台を記録した。据え置き型のコンシューマゲームが下火となった昨今では信じられないかもしれないが、最盛期にはリリースするタイトルがことごとくミリオンセラーとなり、コンビニでも手軽に新作ゲームが買えたのである。

ゲーム業界に革新をもたらしたプレイステーションは、どのようにして作られたのか? その秘密に迫るのが平沢たかゆき『ゲームクリエイター列伝』だ。
本作は「週刊少年マガジン」で不定期に掲載されたシリーズで、『バーチャファイター』(鈴木裕)や『スーパーマリオブラザーズ』(宮本茂)など、毎回異なるゲームクリエイターにスポットを当てたオムニバス作品である。「プレイステーションを創った男達」(第2巻収録)では、プレイステーションを生み出した久夛良木健(当時SCE)と、そのチームによる制作秘話が物語られる。

開発チームの苦闘と、その中心人物・久夛良木健の「やんちゃ」ぶりが、かつて一世を風靡した『プロジェクトX ~挑戦者たち~』さながらのテイストで描かれ、「時代の寵児」の活躍ぶりを見てとれる。
なるほど、かつての久夛良木健氏は、腕の立つ技術屋であり、そして大きなビジョンを描けた人物であったと感じるだろう。

今年2014年の2月22日には、最新機プレイステーション4が国内で発売された。はたしてゲームはどこまで進化するのだろうか。
かつて久夛良木時代のSCEは、プレイステーション2発売時(2000年)の広告映像で、「プレイステーション9」の動画(未来予想図)を公開した。それによると、発売は2078年で、花から粉末状のナノマシンを吸引してプレイする……とか。
まあ、そこまでキメキメに進化してくれなくてもいいのだが、プレステ4が起爆剤となって、ゲーム市場に往時の勢いが戻ってくるのを願ってやまない。



<文・加山竜司>
『このマンガがすごい!』本誌や当サイトでのマンガ家インタビュー(オトコ編)を担当しています。
Twitter:@1976Kayama

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