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1月10日はめんたいこの日 『花のズボラ飯』を読もう! 【きょうのマンガ】

2015/01/10


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『花のズボラ飯』第2巻
久住昌之(作) 水沢悦子(画) 秋田書店 \900+税


今ではすっかり福岡名物となっている「からし明太子」。
もともとは朝鮮半島で食べられていたものらしく、その頃はキムチと同じように赤唐辛子やにんにくがまぶされたスタイルだった。それを博多の食品メーカー・ふくやが日本人の口にあうように改良を重ねて販売したものが評判を呼び、現在の形が定着したという。
そして1976年、新幹線が博多に乗り入れたことで、「福岡のからし明太子」が名産品として全国区に踊り出ることとなるわけだ。
そのふくやが初めて明太子を店頭に並べた日である本日1月10日は、「明太子の日」とされている。

さて、明太子を使ったレシピでぜひとも真似してみたいのが、『花のズボラ飯』第2巻の巻頭エピソードに登場する「明太子丼」。
作中で花が、電車のなかで男子学生2人の会話から聞きかじったレシピをソッコーで試してしまったほどおいしそうな丼なのだが、まぁ、読んでるほうも確実に真似したくなるシロモノ。実際にやってみましたけど、本当に美味ですよ!
……って、これでは「きょうのマンガ」なのか「きょうのレシピ」なのか、よくわからないですけど。

本作が『このマンガがすごい!2012』のオンナ編でランキング1位に輝いた時点では、まだ第1巻のみの刊行だったのが、最新2巻は花の感情表現や生活描写がより豊かになり、さらにマンガそのものも魅力的になっている。ある意味、今読むとタイムリーなペヤングのエピソードもあったりして……。
というのはともかく、早く第3巻が出るのを、花が単身赴任のゴロちゃんと会うのと同じぐらい心待ちにしております(そう思っている読者が多いのか、掲載誌「Eleganceイブ」2014年11月号には、単行本未収録作品をまとめた“2.5巻”が付録として付いてきている)。

ちなみに、じつは今日だけでなく、12月12日も「明太子の日」。
そちらは日本で初めて新聞に「明太子」という名称が使われたという理由で、韓国から最初に辛子明太子が伝来したとされる山口県の食品会社が制定したもの。
ヘタをすると「こっちが元祖!」という争いにも発展しかねない気もするのだが、いやいや、どちらの日もおいしく明太子をいただくことにいたしましょう。



<文・大黒秀一>
主に「東映ヒーローMAX」などで特撮・エンタメ周辺記事を執筆中。過剰で過激な作風を好み、「大人の鑑賞に耐えうる」という言葉と観点を何よりも憎む。

単行本情報

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