『こいいじ』第1巻
志村貴子 講談社 \429+税
(2015年3月13日発売)
5社合同「志村貴子まつり」=怒涛の8冊連続刊行の第2弾は、「kiss」にて連載中の『こいいじ』第1巻。
20年以上もの間、ずっと片想いをこじらせているヒロイン・大原忠実(おおはら・まめ)の一途で健気な恋模様が描かれる。
“まめ”の想い人は近所に住んでいる5つ年上の赤井聡太。
小学生のときに恋に落ち、それ以来、幾度となく告白しては玉砕を繰り返している。聡太にとってみれば“まめ”はかわいい妹……というより娘。彼女が赤ちゃんの頃におしめを変えた経験もあり、父性が強くなって恋愛対象には入らないのだ。
そんな聡太の初恋の相手は“まめ”の姉・由芽(ゆめ)。自分より3つ年上のはかなげな“ゆめ”のことをずっと想っていた聡太だったが、その恋が成就することはなかった。
“ゆめ”が学術研究のために南米へ旅立った後、聡太は“ゆめ”の友人・春子とつきあい始め、やがて結婚することになる。
舞台となるのは、聡太が最愛の妻・春子に先立たれてから1年後。すでに“まめ”は31歳。同級生たちは次々に結婚して子どもを生み、焦りをつのらすアラサー女子である。
しかし彼女は依然として聡太にぞっこんで、彼のふとした優しさや言葉にときめいている。その感情も表情も、小学生の頃から、なんら変わることはない。