四月八日のまえがきに
松井信介 小学館 ¥596
(2014年4月30日発売)
4月8日、新学期の始まる朝、ひとりの女子高生がある転校生と出会う……はずが、出会えなかったというところから始まる、ボーイミーツガール“未遂”の青春SF。
運命の出会いをやり直すまで、世界から存在を消されてしまった主人公・由佳は、出会いのやり直しのために奔走する。
一見すると、サスペンス色の強いSF作品のようにも見えるストーリーだが、キャラクターや語り口は牧歌的なほのぼの感漂うもので、そのギャップが魅力。テンポのいい会話劇は、新人とは思えない完成度だ。
<文・小林聖>
主にマンガについての記事などを手がけるフリーライター。マンガ情報サイト・ネルヤ主催。年間だいたい1000冊くらいマンガを買ってます。
個人サイト nelja