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【5月の「このマンガがすごい!」ランキング オトコ編】「コロコロ」人気作家の転落(!?)人生に僕らも胸アツ!  オトコ編第1位は……

2016/04/20


業界注目度No.1!?
「このマンガがすごい!WEB」が誇るランキング選者に協力いただくアンケート集計をもとに、決定される毎月恒例の「このマンガがすごい!」ランキング。今月のランキングは……。

3月の「このマンガがすごい!」ランキングオトコ編では、「このマンガがすごい!」史上でもビックリの“奇跡”が起こったようです。

オトコ編第1位は、『とどろけ!一番』『つるピカハゲ丸』などで知られるのむらしんぼの『コロコロ創刊伝説』。
「コロコロ」といえば、小学生男子なら一度は通る道。そんな「コロコロ」の創作現場ってこんなだったの!? 40年もの長い年月を「コロコロ」に費やしてきた著者だからこそ描けた魂の作品……涙なしでは読めません!
そのほかのランキングは、記事をチェックしてみてくださいね。

(2016年3月1日~3月31日発売作品を集計)


⇒⇒⇒ランキング「オンナ編」も要チェック!!


第1位(230ポイント)

『コロコロ創刊伝説』 のむらしんぼ

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『コロコロ創刊伝説』
のむらしんぼ 小学館

創刊当時から現在まで「月刊コロコロコミック」で描き続けている作者が、みずからのプライベートまで赤裸々に描きつつ、発行部数100万部を誇る「コロコロ」草創期のエピソードをつづる。

最近はその波乱の人生が様々なメディアでもとりあげられる著者を、かつて彼に育ててもらった世代が応援するかたちで堂々の得票数トップ! やっぱりみんな「コロコロ」が大好き!

オススメボイス!

■『コロコロ創刊伝説』は、その名のとおりコロコロで長年活躍したのむらしんぼ氏によるコロコロ物語。創刊号が今も部屋にある自分としては、まさに感涙もの『ゲームセンターあらし』や『とどろけ!一番』の裏話はちょっと驚きでした(いけさん/ブログ「いけさんフロムエル」管理人)
みなぎる熱血ロジック! 500万部の大ヒット『つるピカハゲ丸』の作者がなんで(バクチや投資で大ゴケしたわけじゃないのに)ここまでの借金を抱えたのか?というあたりは、このジャンルの後進のためにも、今後もっと詳しく描いてほしい(大西祥平/マンガ評論家)
■創刊当時を回顧するパートは、「プロジェクトX」的というよりは『ハムサラダくん』的なテイストなので、ある意味ではじつに「コロコロ」風味。えびはら武司『藤子スタジオアシスタント日記』との併読で、F先生像を立体化できる。といった本編と同時進行で、のむら先生の現在の身辺雑記が語られるが、これがまたドラマティック。いろいろな意味で目が離せない(加山竜司/フリーライター)
■私が小学3年生のとき創刊し、その当時から長いあいだお世話になった「コロコロコミック」。その歴史を語るマンガとあって、格別の懐かしさや喜びを感じた。夢中で読んだ『ゲームセンターあらし』や『とどろけ!一番』の誕生秘話にはグッと胸が熱くなる(稲垣高広/ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人)
■「コロコロコミック」創刊の記録。読者である子どもに対して真摯なマンガ作りに心打たれる! それにしても、のむらしんぼ先生が借金に追われ、ハゲ丸以上に苦しい生活だったとは……。負けずに描き続けて、また似顔絵も描いてください!(板橋区のお祭りで描いてもらったことがあります!)(和智永妙/ライターたまに編集)
■週刊マンガ少年誌からリジェクトされた漫画家たちが集められ、立ち向かっていく様子が、当の漫画家により描かれている。残された作品の底抜けな楽しさとは反比例した重要な記録。しかし、その重要さは「コロコロコミック」で育てられた我々が身を持って証明しているのではないだろうか? 本書はその証明書のようなものだ。イェー! 「コロコロ」日本一!(侍功夫/ 映画評誌「Bootleg」代表/映画ライター)
■全国のちびっ子を魅了してやまない「コロコロ」を作った熱き人々の物語ってだけでもおもしろそうなのに、それを描いているのが『ハゲ丸』を描いているのむらしんぼ先生なのだから、たまらない。でもって、担当編集者が「のむらしんぼ先生の人生は、この本の売れ行きにかかっています」って言っちゃうあたりがツボ(東雲騎人/妖怪絵師)
■『つるピカハゲ丸』の作者のむらしんぼ氏による実録マンガ。本作の伝記性は三層構造でなりたっている。まずヒット作を生みながらも現在は家族に去られ借金漬けになっているのむら先生自身の人生をふりかえるレイヤー、児童向けマンガが軽視されていた時期のニッチをついてジャンルの王道にまで成長していく「コロコロ」という雑誌の歴史をたどるレイヤー、そしてのむら氏とコロコロをつなぐ編集者や偉大な先輩作家たちの人柄をつづるレイヤー。この三層が複雑かつ豊かにからみあい、人がマンガを作り、マンガが人を作るという奥深いドラマになっている(宮本直毅/ライター)

「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!


第2位(154ポイント)

『惑わない星』 石川雅之

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『惑わない星』
石川雅之 講談社

アニメキャラに彩られたカラフルな“内”の世界と荒廃した“外”の世界で形成された、近未来の日本。
任務を淡々とこなすだけの日々を送るS沢と及川の前に、謎の少女が次々に現れる。

瀕死状態に陥った地球を救うために、太陽系の惑星が人間の形をとって現われるという斬新な設定の物語。
細菌の擬人化マンガ『もやしもん』が新たに擬人化するのは、惑星!? 擬人化もここに極まれり、だがそれがいい!

オススメボイス!

『もやしもん』でおなじみの石川雅之先生の新作。荒廃した地球の危機を、少女に擬人化された惑星(惑わない星)と主人公が救うというお話。擬人化された月がどこかでみたことあるような感じ……だったり。荒廃した地球のなかで人類が生き延びるために住んでいる「内」とよばれてるシェルター、このなかがいわゆる「萌え」だらけの原色の世界で「外」と呼ばれる荒廃した地球が無機質なグレーであるのも、いまの世の中を揶揄しているのかとも感じます。さて擬人化された惑星たちがどのように「夏休みの終わり」によって荒廃した地球を救って行くのか期待の作品です(ゴロー/AV男優)
■惑星を擬人化させたSF(サイエンス・ファンタジー)。菌など擬人化に定評のある作者らしく愛嬌と少しの毒をもった個性的な面子がこれからどう物語を動かしていくのやら。個人的に火星がかわいくてお気に入り(マキタマキナ/(成年)漫画愛好家)
■人間の住めない環境と化した未来の地球。生き残った日本人の居住スペースは内と外に分かれ、内の世界は萌えアニメや人工の環境で染まっていた。そこは、外側を顧みない現実逃避的空間だ。そんなシチュエーションにまず興味を引かれた。擬人化された惑星たちがなぜかみんな美少女で、いったいどうなってるんだ!?と思うくらい当惑するが、その当惑感も含めておもしろいことになりそうな予感がする(稲垣高広/ブログ「藤子不二雄ファンはここにいる」管理人)
■23世紀まで人類が残っているとしたら間違いなく21世紀に生きていた人類を恨むことはほぼ間違いないでしょう。擬人化した星たちに運命を託すのではなく人類よ! なんとかするのだ(早川博志/恭文堂コミッククラフト店)
■惑星の女体化。祖先の尻拭いで瀕死の地球って、祖先とはわれわれ読者のことか。読者は惑う!(辻真先/アニメ脚本家・ミステリ作家)

「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!


第3位(110ポイント)

『無敵の人』 甲斐谷 忍

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『無敵の人』
甲斐谷 忍 講談社

運の要素が勝敗を左右する「麻雀」の世界。日本最大のネット麻雀「雀仙」に“無敗のプレイヤー”が現れた。「M」と名乗るその男の不正をあばくため、運営会社は貧乏フリーターの園川順平に調査を命じる。

無敵という概念が存在しない麻雀の世界で勝ち続けるMの息づまる打ち方と、彼を探る順平の心の動きなどが丁寧に描かれる本作。主人公のスペックがチート級という新感覚の麻雀マンガです。

オススメボイス!

■ありそうでなかった甲斐谷忍の麻雀マンガ。「癖」(へき)という概念を導入して、麻雀マンガの新境地を開拓した(廣澤吉泰/ミステリコミック研究家)
■甲斐谷忍まさかの麻雀もの。青年誌から講談社の「マガジン」に移ったのも衝撃的でした(いけさん/ブログ「いけさんフロムエル」管理人)
■メジャー少年誌では久々の麻雀マンガ。ネット麻雀という現代の主流を軸に、圧倒的な強さを持つ「M」の戦いが始まる(soorce/オヤジ漫画系ブロガ)
■麻雀の天才を描く作品。だが本当の主役はだれとでも友人になる主人公なのだろう。天才が心動かされる凡人、というか自分の才能を自覚していない秘めた才のある人物を描くところは甲斐谷忍作品に共通の特徴か。そこが読み手を惹きつける理由のひとつに見える(happysad/「マンガ一巻読破」管理人)
■『LIAR GAME』や『ONE OUTS』などを手がけ、心理戦描写に定評のある甲斐谷忍による麻雀マンガ。1巻では異常な記憶力と分析力でほかの雀士を圧倒する主人公Mの様子が描かれているが、作者の傾向からすれば、今後はこの無敵の主人公を攻略すべく様々な刺客が登場するはずで、これから尻上がりにおもしろくなっていくのは間違いないだろう(犬紳士/養蜂家)

単行本情報

  • 『コロコロ創刊伝説』第1巻 Amazonで購入
  • 『惑わない星』第1巻 Amazonで購入
  • 『無敵の人』第1巻 Amazonで購入
  • 『終電ちゃん』第1巻 Amazonで購入
  • 『ゴールデンカムイ』第6巻 Amazonで購入
  • 『無慈悲な8bit』第1巻 Amazonで購入
  • 『天野めぐみはスキだらけ!』… Amazonで購入
  • 『亜人ちゃんは語りたい』第3巻 Amazonで購入
  • 『奈落の羊』第1巻 Amazonで購入
  • 『地底旅行』第1巻 Amazonで購入

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