『アンネッタの散歩道』第1巻
清瀬赤目 芳文社 \819+税
(2014年6月27日発売)
舞台はアイルランド。病弱で外に出られない人間の女の子・アンネッタが友達を求めて書いた手紙は、小鳥に運ばれて、小さな妖精の女の子・メイヴのもとへ。 好奇心旺盛なメイヴは、ひょんなことから幼なじみのモリーと一緒に、文通友達となったアンネッタの住む、首都・ダブリンを目指して旅を始めることになる。しかし、人間の大人の足でも1週間以上の距離、それを小さな妖精たちが歩くのだから、とても時間がかかって……。
「もっと自由に、4コマを。」がキャッチフレーズの4コマ専門雑誌「まんがタイムきららミラク」の連載作で、行く先々で事件や出会いのあるメイヴたちの珍道中が、だれでもするっと読みやすい、4コマ形式で描かれている。
メイヴとモリーのかけ合いが楽しく、登場人物はみんながみんな、とってもかわいい!
童話のような、おとぎ話のような、ほんわかやさしいストーリーが、丁寧で萌え絵チックな絵柄ととてもよくあって、端から端まで、世界観にゆるぎなし。
「ダブリンには、いつになったら着くんだろう……」、なんて、メイヴたちの歩みが心配になりながらも、ほっこりやさしい気持ちになれますよー。
<文・かとうちあき>
人生をより低迷させる旅コミ誌『野宿野郎』の編集長(仮)。野宿が好きです。だらだらしながらマンガを読むのも好きです。