日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!
今回紹介するのは、『猫のお寺の知恩さん』
『猫のお寺の知恩さん』 第1巻
オジロマコト 小学館 ¥552+税
(2016年8月30日発売)
『富士山さんは思春期』で、背の大きな女の子のフェティッシュを描いたオジロマコトが、またやってくれた!
今度は、田舎のお寺で働く、昔仲よしだった、むっちむちのお姉さん。
スカートよりもジーパンが似合う女性。
ラフな格好の、エロティシズム満載だ。
主人公の少年・須田源(すだ・げん)は15歳。
高校入学の関係で、遠い親戚のお寺に下宿することになった。
お寺を管理しているのは、幼い頃いっしょに遊んだことのあるはとこ、古寺澤知恩(こてらさわ・ちおん)。19歳。
子ども時代は女の子だと思ってすらいなかった。
けれど成長した今、身体が「女」になった知恩をどうしても意識してしまう。
知恩は、まったく化粧っけがない。眉毛もばっちり太い。
着ている服も適当。ネルシャツやらジーパンやら、汚れてもいいような格好ばかり。
髪の毛も特に手をかけず、後ろでしばったりヘアピンでとめる程度。
その日常感あふれる格好の色気を、あますところなくとらえている。
源がハチから逃げて、知恩と納屋に飛びこんだシーン。
長靴を履いてエプロンをつけている彼女の、うなじを伝う汗。ジーパンに包まれたやわらかなお尻。いつの間にか膨らんだ胸。
「素」の女性って、なんてきれいなんだろうと、気になってしかたがない。
同い年でツンケンした近所の少女の昼間陽子も登場しているが、まだこちらにはスポットは当たっていない。というのも、源が知恩さんに目がいっているから、しかたない。
純朴な「お姉さん」の魅力があふれまくっているこの作品。
彼女がひとり寺に残っている理由など、気になる点は多々あるが、それはおいといて。
今は彼女のムンムンな肢体が描かれるのを、思春期男子の気持ちで満喫したい。
<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」