365日、毎日が何かの「記念日」。そんな「きょう」に関係するマンガを紹介するのが「きょうのマンガ」です。
6月20日はドイツ連邦議会が首都をベルリンに戻すことを決定した日。本日読むべきマンガは……。
『ダーリンは外国人 ベルリンにお引越し』
小栗佐多里/トニー・ラズロ KADOKAWA ¥1,000+税
1991年6月20日、ドイツ連邦議会は首都をベルリンに移すことを決定した。
かつて東ドイツは東ベルリンを、西ドイツはボンを首都としていたが、1990年に東西ドイツ統一を成し遂げると、ベルリンを統一ドイツの首都に定めたのである。
さて、現在のベルリンがどのような街なのかというと、『ダーリンは外国人 ベルリンにお引越し』に詳しい。
本作は、著者の小栗左多里が外国人の恋人(のちに配偶者)トニー・ラズロとの生活を描いた人気のエッセイ・コミック『ダーリンは外国人』シリーズの1作。シリーズ第1作目の『ダーリンは外国人』は、2010年に井上真央主演で映画化もされた。
この『ダーリンは外国人 ベルリンにお引越し』では、トニー&さおり一家がベルリンに引っ越しすることになるのだが、そのいきさつや、ベルリンでの暮らしぶりが描かれる。
ベルリンでの不動産問題と住宅探し、エコ大国ドイツのゴミ事情といったお国柄の性質のアナウンスもあれば、語学おたくのトニーのドイツ語習得方法や、息子トニーニョの学校生活といった、トニー&さおり一家のベルリンでの暮らしぶりもうかがえる。
『ダーリンは外国人』というタイトルが示すように、これまではダーリン(トニー)が外国人であったが、本作では主人公・さおりも息子のトニーニョも、一家そろって外国人になるところが本作のミソ。
ドイツの首都ベルリンでの、外国人としての一家の暮らしに注目したい。
<文・加山竜司>
『このマンガがすごい!』本誌や当サイトでの漫画家インタビュー(オトコ編)を担当しています。
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