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『クリミナーレ!』 第4巻 水色すいみん 【日刊マンガガイド】

2017/08/25


日々発売される膨大なマンガのなかから、「このマンガがすごい!WEB」が厳選したマンガ作品の新刊レビュー!

今回紹介するのは、『クリミナーレ!』



Criminale!_s04

『クリミナーレ!』 第4巻
水色すいみん 小学館 ¥552+税
(2017年7月19日発売)


市村民人は「ナチュラルボーン(生まれついての)被害者」。歩けばほぼ100%犯罪にあう、という厄介な体質。
どうしても友だちをつくりたいと願った彼。転校したクラスは、全員が犯罪者という超特殊学級だった。
ストーカー、殺し屋、強姦魔、クラッカー、放火魔、詐欺師などなど、法を飛び越えた生徒ばかり。

厄を背負った少年と、トンデモ犯罪青少年たちの“クライム”ハイスクールコメディ。
第12巻は、ひとりずつの困った言動をピックアップ。
アクが強すぎる面々なりの、青春模様が描かれる。
第3巻からは、犯罪規模と能力が半端じゃない迷惑者・怪盗の春風かなんがクラスを引っかきまわしはじめ、物語の中心になっていく。

かなんは幼い頃から、人に見えない特異体質の持ち主。しかし唯一、相手のものを盗んだ時だけは認識される。とても孤独な子だ。
ところが市村だけは、盗んでいないのにかなんのことを目視できている。
市村も被害者体質のせいで、つねに惨劇にあい続け、周囲の人からは疫病神扱い。ずっとひとりぼっちだった。
2人はお互いに、シンパシーを抱き始める。

犯罪者少年少女たちは、最終巻の第4巻でどんどん絆を強めていく。
真ん中にいるのは、犯罪を犯していない市村。ここに、なぜ市村が犯罪者教室に入れられたかの答えがある。

彼らがいざという時、それぞれのテクニックを駆使して協力していく様子は、見ていてとても気持ちがいい。
けれども全員、重犯罪者。結束していくということは、とんでもなく危険なことだ。
ヤバくなりそうなこのあとを、ぜひとも読んでみたい。



<文・たまごまご>
ライター。女の子が殴りあったり愛しあったり殺しあったりくつろいだりするマンガを集め続けています。
「たまごまごごはん」

単行本情報

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