『早子先生、結婚するって本当ですか?』
立木早子 イーストプレス \1000+税
(2014年10月17日発売)
アメーバーブログの人気連載『早子先生の婚活白書』の書籍シリーズ第3弾。
地方都市で両親とともに暮らしながら小学校教員として働く著者=「早子先生」の日常が4コマのエッセイマンガ形式でつづられてゆく。
3人の仲間と婚活同盟を結び、本格的に婚活することになった早子先生。
なかなかご縁に恵まれず、仲間はどんどん結婚していき、このまま一生独身?と不安になったり、周囲のプレッシャーに苦笑したり……のくだりには、妙齢女子なら共感せずにいられない!
条件とか好きなタイプとかなくって、ただ「好きな人」と結婚したいだけなのに……と時には空を見上げつつ、しかし早子先生は焦らず腐らず、だれの悪口も口にすることなく、あくまでマイペースで結婚相談書のお見合いや合コンを楽しむ。
と書くと、なにその偽善……と思ってしまいそうなのだが(『東京タラレバ娘』とある意味、真逆世界!)、そんな早子先生のてらいのない生きかたがなんとも清々しく、ポンと肩を叩かれたような気分になれる。
婚活とか興味がない女子はもちろん、男性も。温厚で人当たりが良く、どんなヤッカイな人でも笑顔で受け止める懐の広さを持ちながらも、決して周囲には流されない「自分らしさ」をもった早子先生の生きかたに、ほっと癒され、背筋がスッと伸びること間違いナシ。
益田ミリとかが好きな人には無条件でオススメです!
<文・井口啓子>
ライター。月刊「ミーツリージョナル」(京阪神エルマガジン社)にて「おんな漫遊記」連載中。「音楽マンガガイドブック」(DU BOOKS)寄稿、リトルマガジン「上村一夫 愛の世界」編集発行。
Twitter:@superpop69