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【11月の「このマンガがすごい!」ランキング オンナ編】 秋は短し 恋せよマンガ ベスト10

2014/10/20


なんだか肌寒い気温になってきた今日このごろ、休みの日は温かい部屋のなかでマンガでも読みながら過ごしたいものです。

そんな時に読むべき「すごい!」マンガを、多くの選者の皆さんにアンケートで選んでもらう、月間ランキング。あの超長期連載の完結巻から、WEB発の期待の新星が放った最新作まで、この秋に話題の顔ぶれ、すべてそろっています。
(9/1~9/30発売作品を集計)


⇒⇒⇒ランキング「オトコ編」も要チェック!!


第1位(118ポイント)

『東京タラレバ娘』東村アキコ

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『東京タラレバ娘』
東村アキコ 講談社


オリンピック開催を6年後に控えた東京。フリー脚本家の倫子(33歳)は、気のあう女友達とおいしいお酒のおかげで、楽しく充実した日々を過ごしていた。しかしある日、若いイケメンに厳しい現実をつきつけられることとなり……。
9月に発表したランキングの『かくかくしかじか』に続き、なんと2度目のこのマンWEB月間ランキング第1位を獲得した東村アキコ作品が、本作。女性に普遍的な悩みをギャグに昇華して、連載当初から話題になっていました。著者の持つ鋭い視線に驚嘆する人、続出の模様!

オススメボイス!

独身アラサーの友達に買って配りたいほどよかった!! 女子会をしている場合じゃない!(八尾美映子/三省堂書店神保町本店コミック担当)
■もう、素っ頓狂におもしろい。こんなアラサー女子と合コンしたい!(既婚者はお呼びでないわっ!と蹴っ飛ばされるだろうけど)(堤真良/国際大学GLOCOM客員研究員)
■『海月姫』では喪女たちのシンデレラストーリーでうっとりさせてくれている東村アキコ先生ですが、こちらはそんな夢をブッつぶすかのような、恋愛市場で遭難する30代女子たちの物語。リアルさがイタ気持ちいい(梅本ゆうこ/ブログ「マンガ食堂」管理人)
■作者の周囲の女性たちの肉声から思いついたという本作、快調な滑り出し。続きも楽しみ(川原和子/マンガエッセイスト)
■斬新だけれど安定感と安心感のあるおもしろさは、さながらじゃ〇りこのフレーバーのようで、どの味=作品を選んでも間違いなし!(渡辺水央/ライター)
いろいろな意味でオトナの女性向けマンガ(浜波孝至/BOOKSなかだ魚津店営業担当)

「日刊マンガガイド」でのご紹介は、コチラ!!


第2位(116ポイント)

『ドミトリーともきんす』高野文子

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『ドミトリーともきんす』
高野文子 中央公論新社


実在する科学者たちが遺した言葉をテーマに、架空の学生寮に住む人々とある親子の交流から、科学者の思考や視点を描く。
著者の単行本としては、2002年刊行の『黄色い本 ジャック・チボーという名の友人』以来、なんと約12年ぶりの刊行となります。一見すると題材は難解そうですが、変わらない……いや、進化していた高野文子テイストによる描写で、すっと脳に入っていきます。著者の昔からのファンからも、それ以外の層からも、幅広い支持が集まりました。

オススメボイス!

■度肝を抜いたとしか言えません。マンガ史上にあっさり残る傑作です(吉田アミ/音楽・文筆家)
■これをはたしてマンガというべきなのか、戸惑っちゃうところも含めて、まだ貴女は進化するのですかと。科学の世界に詩情を発見した著者の感動は根っからの文科系人間こそ共感必至。これを真に読み解くには数年かかかりそうだけれど、時おり、頭のなかを乾いた風がフッと吹き抜けます(井口啓子/ライター)
■12年ぶりの新刊。「真夜中」や「マトグロッソ」に掲載されているのを読んで「高野文子は天才なんじゃないだろうか」とすでに何度も思っている言葉がよぎった。このテンポのマンガをこのテンポで描きことがゆるされている人(白峰彩子/書誌屋)

第3位(88ポイント)

『小さな恋のものがたり』みつはしちかこ

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『小さな恋のものがたり』
みつはしちかこ 学研パブリッシング


1962年の連載開始以来、チッチとサリーのあたたかな愛の日々を描き続けてきた同作品の最終巻。
2008年に著者が体調を崩して休筆するまで、46年もの長きに渡り、一度も休むことなく連載を続けてきた、まさに日本の恋愛ストーリー4コママンガの代表格。描き下ろしで52年にもおよぶチッチとサリーの物語に有終の美を飾った最終43巻に、ファンが感謝と感動の喝采を送ったかたちとなるランクインといえるでしょう。

オススメボイス!

■「完結」の報を聞いてあわてて買った次第ですが、驚きのラストでした。泣きました。キャラクターへの、作者の強い、ある意味厳しさを伴った愛情を感じて心打たれます。また、絵の唯一無二の洗練されたオリジナリティにも改めて気づかされました(粟生こずえ/編集・ライター)
■連載から52年、チッチの初恋は、どの時代の読者にとっても、キラキラと、そして時に苦い初恋の思い出そのものだった。作者にお疲れさまと言いつつ、チッチやサリーとの再会を願ってしまうのは私だけではないだろう(倉持佳代子/京都国際マンガミュージアム研究員)
■まさか終わると思わなかった!(小林美姫/フリーエディター・ライター)

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