『侵略!イカ娘』第18巻
安部真弘 秋田書店 \419+税
(2014年11月7日発売)
海からの侵略者を名乗るイカ娘と、彼女が現れた海岸で海の家「れもん」を経営する相沢一家が織りなすドタバタコメディ。
すでにアニメは2期まで放映されており、原作マンガもアニメも高い人気を誇る作品だ。
イカ娘は見た目こそ人間に近いが、髪の毛が触手になっており、自在に操れる。イカスミを吐いたり、全身を光らせたりと人間を超越した能力を持っているが、持ち前のおとぼけが災い(?)して、侵略そっちのけで人間との日常生活を楽しんでいる。
登場人物もイカ娘に負けないだけのキャラクターがそろっている。超人的な身体能力を持つ相沢千鶴やイカ娘の追っかけをしている長月早苗、ツッコミ役の相沢栄子、イカ娘を宇宙人として捕獲したいシンディーなど。時にはイカ娘がかすむほどの活躍をみせてくれる。
イカ娘の魅力は、なんといっても読みやすくわかりやすいところ。「~だゲソ」「~じゃなイカ」など語尾でイカであることを強調するベタすぎる演出もかえって新鮮。第18巻では“夏こそイカ娘の独壇場”とばかりに夏のエピソードが展開する。
寝る前とかについつい読みなおしてしまうように、気がついていたら読んでしまう作品だ。
<文・岡安学>
デジタルモノなどのガジェット系を中心に雑誌やWebで活動するフリーライター。元ゲーム誌編集者で、ゲームやアニメ、マンガなどのメディアも守備範囲。ソフトとハードのどちらもこなす。現在、生活総合情報サイト「オールアバウト」にてデジカメのガイドも務める。