『クーベルチュール』第2巻
末次由紀 講談社 \429+税
(2014年11月13日発売)
美形ショコラティエの兄弟が切り盛りする店舗「クーベルチュール」を舞台に、『ちはやふる』の末次由紀が描くハートフル連作短編集の第2弾。
水城せとな『恋愛ショコラティエ』が、チョコレートの「苦味」にフォーカスし、人間関係の困難を描いているとしたら、本作のほうは直球で「甘さ」、人々の優しさや癒し合いを描く作品だと言える。
第2巻となる今回は、女子高生、漫画家と同棲しているイタリア人男性、歯科医、子育てと仕事の両立に苦労する母親……と、多彩な人物の視点から、それぞれのドラマを語っている。
「そこにチョコレートをからめるか!」という意外な切り口が楽しい作品だ。
<文・永田希>
書評家。サイト「Book News」運営。サイト「マンガHONZ」メンバー。書籍『はじめての人のためのバンド・デシネ徹底ガイド』『このマンガがすごい!2014』のアンケートにも回答しています。
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