このマンガがすごい!WEB

一覧へ戻る

『進撃の巨人』第15巻 諫山創 【日刊マンガガイド】

2015/01/01


shingeki_s15

『進撃の巨人』第15巻
諫山創 講談社 \429+税
(2014年12月9日発売)


実写映画の公開を夏に控え、テレビアニメの2期も2016年に確定した『進撃の巨人』。原作も第15巻で、折り返し地点を迎えた感あり。
人類の生存を脅かす巨人がいつ壁を壊すかヒヤヒヤなのに、人類同士が内輪もめしてる場合か~という調査兵団と王政との死闘も、一応の決着を見る。

ただ、「内輪もめ」は王政が巨人と人類の関係にまつわる秘密を独占し、それを嗅ぎつけた調査兵団の抹殺を図っている以上、避けては通れない道だった。「世界の謎」が明かされないかぎり、巨人を殲滅することが正しいのか、ひいては調査兵団に正義があるのかわからないからだ。

そんなわけで今回は、「人VS人」の対巨人とは違ったぶつかり合いが見どころ。中央憲兵を射殺したアルミンが自責の念に苛まれてるとき、「お前は本当に間違っていたのか?」と安易な救いを与えずに突き放すリヴァイ。
人類の半数を見殺しにしようとした王政の貴族たちと、それを制圧したのは「昔っから王政が気に食わなかったからだ」と人命尊重じゃない本音をぶっちゃけるザックレー総統。オヤジの意思を継いだフレーゲルを助けるために、ハンジもワイルドすぎる拳をふるうアツさだ。

表紙のエレンの顔は、ついにベールが剥がされた「真実」(の一端?)を知らされた読者の表情でもある。
エレンはなぜ「“座標”と巨人になれる能力」を身につけたのか。本当の王家・レイス家と巨人の関係や、エレンの父が犯した罪とは何だったのか……。そして、どれも「そういえば」と思い当たる伏線が、ていねいに張られていたことにうならされる。
また第1巻から読み返したくなってきました!



<文・多根清史>
『オトナアニメ』(洋泉社)スーパーバイザー/フリーライター。著書に『ガンダムがわかれば世界がわかる』(宝島社)『教養としてのゲーム史』(筑摩書房)、共著に『超クソゲー3』『超ファミコン』(ともに太田出版)など。

単行本情報

  • 『進撃の巨人』第15巻 Amazonで購入
  • 『進撃の巨人』第1巻 Amazonで購入
  • 『進撃!巨人中学校』第6巻 Amazonで購入

関連するオススメ記事!

アクセスランキング

3月の「このマンガがすごい!」WEBランキング