『その吸血鬼は正しくない夢をみる』第1巻
葉月めぐみ スクウェア・エニックス ¥581+税
(2015年2月21日発売)
神室ルイは、吸血鬼(ヴァンピール)だが、人間の家庭で春夢の義弟として暮らしている、美貌の少年。
しかし、じつは「姉」のはるるん(春夢)超至上主義の、ヤンデレキラキラ変態紳士。見た目のクールさとのえらいギャップが魅力……かな(笑)?
じつはこのルイ、すべての吸血鬼の長・皇帝ハインリヒの第三皇子ルートヴィッヒで、「選帝の刻」(=次期皇帝の継承権争い)に強制参加させられている真っ最中。
とはいえ、そんなことは関係なく、「来年春夢が18歳になったら血の誓約を交わして俺の不死の花嫁に、そしたらずっと一緒だね、はるるん!」などとデレていたルイだが、突然春夢が目の前で殺されてしまう。
そうでなくとも、吸血鬼界でのトラウマもお深いご様子だというのに、自分を唯一受け入れてくれた春夢が……!?
という絶望に耐えられないルイは、突然現れたノアからの指輪(レガリア)を受け取り、春夢を救うため、邪魔するやつはみな殺しとばかりに継承権争いに挑む。
かわいこぶってるけどノアもじつは腹に一物ありそうだし、ルイの最初の敵・妹のリーザが、これまたドSなお兄様(ルイ)大好きっ娘でかわいいけど、やっぱヤンデレ。ルイに選帝を強制参加させた元凶であろうクレイグも、かなり変態くさくて、次巻も目が離せない!
<文・小山まゆ子>
フリーランスの編集・ライター。絶賛発売中!! の『このマンガがすごい!2015』、3月15日発売の『大人の少女マンガ手帖』にも参加させて頂きました。あと2015年3月25日発売予定の『宝島AGES』2号にもチョロっと参加させて頂いております。